こんなに凄い小説をデビューで書けるの10年で1人くらいじゃないかな。とんでも無く凄い。宇佐美りん「かか」。

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立ち止まって小枝の折れた音や衣擦れや息づかいの音が消えるとほんとうの沈黙がやって来ました。沈黙はおりるのではなく、背中から追いついてくるんです。

 「かか」宇佐美りん

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宇佐美りんさんの新作「推し、燃ゆ」を読んで次回の芥川賞受賞作だと確信した。ここ数年読んだ現代文学の中でも群を抜いて引き込まれた。冒頭の〝推しが燃えた。〟の一文は、綿谷りささんの17年前の傑作「蹴りたい背中」書き出し〝さびしさは鳴る。〟を思い出させる。日本語の美しさを改めて感じた。

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【おしごと】
Little Thunder/宇佐美りん「かか」
Book Cover
Publisher: 河出書房新社
Designer: 佐藤亜沙美

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