「この仕事で一番つらいのは、教え子が先に行っちまうことだね」

アリス学園長はその小さな腰をますます小さく畳んで花壇の世話をしている。

ここは聖立ルースライン学園
赤頭巾たちの養成機関… https://t.co/SBmtKSTxl9

0 12

 

「なあ」

した後は決まって甘くなるコイツの声。
ほんとやめてほしい。

「ギンちゃんの夢って何?」

その話も本当に止めて欲しい

「今は言いたくない」

間違ってもこんな状況で言う夢では無い

「うざ」

尻尾を撫でられる。… https://t.co/gpT4jDHBgQ

0 21



「カダ、喜べ。儂の読み通り、セカイ連合は赤頭巾と戦争をする気だぞ」

デルセンアンデルセンは機嫌が良い。

「嫌ですねえ」

カダはどうでもよさそうだった。

「そうなればナオスケは現有では余りにも足りん。お前の所のオオカミを寄越せ」

「嫌ですね」… https://t.co/7kb0z6o6uB

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「所長。私が聴きたいのはそれで勝てるか、ということなの」

「勝てる。弐式ナオスケをもってすれば大人類帝国といえど五分にもっていける。グレー・ブリッジごときは話にならん。半日で更地に出来るわ」… https://t.co/rActiaXLQi

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「滅ぼしてえよな、グレー・ブリッジとかいうクソ街」

「更地にして跡地には感動的なテーマーパーク作りましょうよ!赤頭巾ちゃんたちが如何に強く美しくかっこよく狼から人々を守り闘ってきたかを顕彰するテーマーパーク!!!」… https://t.co/IHhAMgMGpD

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「”退院”したトウキチロウさん。最後に先生に直接感謝を伝えられなくてすごく残念がってましたよ」

グレー・ブリッジは常に煙っている。
それは工場の排煙だったり、焼却炉の中の誰かからだったり、
街を隔てる川から立ち上る霧だったり… https://t.co/prnYJcRW7Y

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復讐と正義の違いがわからなくなっている

この狼がサミダレちゃんを殺したわけではない
これから先、何匹の狼を殺してもサミダレちゃんが戻るわけではない

時間も皆も、どんどん先に進んでいく「それどころじゃない」みたいに… https://t.co/VaBapFYcRB

1 7



「なんか昨日、寝返り打ったら裂けた気が済んだよね」

そういってトウキチロウは日焼けした首筋をマードに見せてきた。

「オレ的に見えない角度だから、マード先生見てくれない?w」

「はい。いいですよ」… https://t.co/lTCx1OH132

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ほんと、赤頭巾って嫌。

”私達がこのセカイを守ってる”みたいな顔して
やってることなんて、ただ可哀想な人狼を寄って集ってで殺してるだけじゃない

「聖安委員会の勧告は深刻に受け止めます」

とくにこのヴィジンが嫌い。… https://t.co/TsWRkzQM05

0 9



「いつもすいません」

リキューはカダに深々と頭を下げた

「いいの。いいの。オレ、オオカミの身体を切ったり貼ったりするの大好きだから」

カダは上機嫌だった

「応急処置は誰がしてあげたの?」… https://t.co/h0ac5zMdy4

3 27

「赤頭巾さんっ!!人狼というのは恐慌状態に陥るとああいう錯乱した発言をするんです!真に受けないでくださいね!!!」

さっきとは打って変わって弱々しい小役人のような声音でレンジは訴えた

「一般人は下がってなさい!!」

サミダレは叱るような声で応えた… https://t.co/0QLxfd2MHv

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「トウキチロウを出しなさい」

サミダレの態度には有無を言わさないものがあった

「ここで頭巾を被るのは、いくらなんでもご法度だぜ」

レンジはたっぷりと間を取ってから答えた… https://t.co/yP5ZUNVvux

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「俺もカワイイ顔してりゃあなー。どっかの金持ちのジジイに買われて大人しくペットやってたのになw」

トウキチロウはいつか出会った桃色の髪の人狼のことを思い出していた

「トウキチロウさんは充分カワイイですよ!!!」… https://t.co/RLKqcxpbsF

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「リードの長さが無限だとしたらさ、繋がれてるワンちゃんは自由だと言えるのかな」

カダは思いつきで喋ってるとしか思えない。が、律儀にマードは試験管を揺らす手を止めて問に答えた。

「首輪がくすぐったいから自由じゃないと思います」… https://t.co/FTARd68CPx

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「モモくん?どしたの?なんか元気無いね」

モモは全身で”落ち込んでること”をアピールしていた

「・・・ちょっとね」

伏し目がちだが、モモの視線はずっと客の心に合わせてある

今、彼女の目線は俺のまつげが落とす影に夢中だろうとモモは算段する… https://t.co/4aBZmRHmRn

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サミダレの後悔は止まらなかった

深夜の斥候を許可したこと
その地域が戦瓢箪のナワバリだと知っていたこと

亡くなった赤頭巾が功を焦っていたこと
自分が守れなかったこと

サミダレが言葉に詰まるたびに
ノヴァは優しく頷いた… https://t.co/iyu2w6nKAE

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グレー・ブリッジになんとか落ち延びたトウキチロウたち

「出過ぎた真似をしたのは承知してます。煮るなり焼くなり好きにしてください」

ジブは頭を地面に何度も叩きつけながら叫んだ

「ジブ、メガネ変えた?」

ジブは顔を上げてトウキチロウを見た… https://t.co/qs32uZzqJ7

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「俺の知ってるトウキチロウどものヤサはこんなもんだな」

人狼はスーツに落ちた灰を乱暴に払った

「ありがと」

少年の黒い瞳はなんの光も吸い込まないかのように曇ったままだ

背中を向けた少年を人狼は乱暴に呼び止めると懐から財布を出した… https://t.co/ter8Idmb4T

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