- 雪山の呪術人形 | 警句 -

この先は神が目を逸らした地、すなわち呪界である。
人の子よ、その意味を知ってなお先に進むか?

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DALL-E3に画像渡してそれをベースに生成、後にSDでi2i。
まだ使いこなせてないけど、服飾の繊細さと精度すごい......!

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- Maidens in Masquerade | HANNA -

むせかえるような死の中で、彼女の倒錯した愛はすくすくと育っていった。

「彼女は人を中身で判断する娘だよ」

そう言えば、まぁ、聞こえだけはいいだろうか。

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「泣いてなんかない!」
これは雨だと必死に誤魔化すその表情は
彼女が僕に初めて見せた弱さだった

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「でね、その時彼が私に…って全然聞いてないし…」
「ちゃんと聞いてます~」
「はぁ…やっぱりあんたは色気より食い気よねー…」
「失礼な、私ほど色気がほとばしってるやつはいないというのに…」
「そんなやつはトッピングを手で摘ままないって…」
「摘まみます~」
 

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「あんた何読んでんの?それ?」
「ん?俳句集だけど?」
「なにそれ……地味」
「いやいや、面白いんだぜ?五七五に込められた先人たちの…」
「あー…はいはい、わかった、面白そー」
「…その言い方…絶対わかってない」

 

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- Maidens in Masquerade | NELL -

終わらぬ絶望の中で
それでも思い出されるあの方の優しき御影

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彦星は思いつきました、「そうだ!婚姻届を出せば、私達は一緒になれるんだ!」
彦星は市役所で婚姻届を出して、
とうとう、彦星と織姫は、一緒に暮らす事が出来ました。毎日、一緒に起き、ごはんを食べ、夜はおやすみなさいといって寝る。幸せな毎日、めでたしめでたし😊

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- 灰雨 -

ある人は、それを天罰だと嘆いた。
ある人は、それを破滅の予兆だと語った。
またある人は、それを単なる偶然だと笑った。

その最初の一滴が地に落ちてから7万と4592日。
灰色の雨は、今日も止まない。

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たった数日のひかるように眩しい夏の記憶が、次にその季節が巡ってくるまでわたしを生かす幸福だともうわかっているから。

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幸せは無垢な心に宿る。忘却は許すこと。太陽の光に導かれ、陰りなき祈りは運命を動かす。

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- 辺境墓の墓守 -

「我らグレイブキャッツ!亡きご主様に代わり、この墓地を守護する者にゃ!」
「あ、はいはい、お花や食べ物、その他お供物は一旦こっちに…僕らへの差し入れはこの箱へお願いするにゃ」
「あっ!そこ!勝手に写真撮っちゃダメにゃ!ちゃんとお金を払うにゃ!」

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<<Balancer>>

世界の天秤が傾くと、彼女は現れる。
天から舞い降りた彼女の持つ、その衣装に似合わぬ大剣がもたらすものは、破壊と秩序。

ああ、彼女がここにいるということは、

――この発明は、人間には手に余るものだったのだ。

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- 彼の好きな場所 -

地味で汚れたその帽子は、堅物な父がどこかーーモンゴルだっけ?ーーで買ってきた、センスのかけらも無いお土産。

この形見を私が被り続けるのは、今やその上が、黒くて小さな彼のお気に入りだからだ。
……問題は、その彼が日に日に重くなっていること。

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角醒の魔女 | 妖精探し

「ねぇ、ジャック、本当にこの辺りに妖精さんはいるの?」
「ああ姉さん、間違いねぇ。このいけすかねぇ匂い、間違いなくあの小精霊のガキのもんだぜ」
「はぁ、相変わらず、その口の悪さはどうにかならないのかしら……」
「すいやせん、性分なもんで。ヘヘ」

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――ワォン!
――こっちね!

この子の飼い主がいなくなった。
どこかに行ってしまったのだろうか。
あるいは、何者かに連れ去られたのだろうか。

匂いを辿り、クリムは森の中を進む。

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- 呪言姫 -

お前さん、こっから先はこの耳栓をつけろ。いいか絶対に外すんじゃあないぞ。あぁ待て、それから部屋に入ったら目も閉じろ。それから下向いとけ。その方が安全じゃ。
あ?なんでぇ、声だけじゃねぇのかって?
……あの方のお声はな、口元を目にしただけで頭に響くんじゃよ。

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- 道連れエレベーター -

どこに行くかも知れなくて、
地に足つかない毎日に、
それでも貴方は、一緒にいてくれますか?

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恋より軽く、愛より重い関係……みたいな!
そしてフラミンゴめちゃむずだった。。。

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- 否定教団 -

貴方の罪を否定しましょう
赦しなど、乞う必要はありません!

貴方の悩みを否定しましょう
大丈夫、もう何も考えなくていいのです!

貴方の存在を否定しましょう
"自分"に執着するから苦しいのです!

さぁ、全てにバツを付けましょう
貴方を苛む、この世界にも!

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- 弔者の花園 -

廃都アクタリスの西部に存在する巨大な花園。
数多の骸が集うその場所は、かつて自らの手で彼らに死をばら撒いた悪魔それ自身が開いたものだという。

空から降り立った黒い影が、小さき赤花に手を伸ばす。
鋭刃に満ちたその手は、しかし傷一つ付けずその花弁を撫でた。

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