復讐鬼
「……どうあっても俺をエドモン・ダンテスと呼ぶのだな」
エルト
「ええ。少なくともこの場においては。それが必要だから」
復讐鬼
「成る程。お前がそう認識するのであるならば」 

0 0

エルト
「エドモンが監獄で抱いたのは焦がれの願望だ!それが怒りを産み
 復讐の権利を振りかざす傲慢を経て巌窟王へと成り果てた!」
エルト
「だからこそ巌窟王からエドモンを切り離す事は出来ず
 あなたは"嫉妬"の大罪を戴けたのです!」 

0 0

復讐鬼
「我が名は巌窟王!
お前たちが思い描いた復讐の象徴!」
復讐鬼
「故に救済はなく!故に勝利なく!
 ーー故にエドモン・ダンテスに非ず!」
エルト
「違う!名を捨てた所で
 巌窟王がエドモン・ダンテスである事には変わりはない!」 

0 0

エルト
「ーー嫉妬!傲慢が終わりにして始まりの罪であるならば、
 嫉妬は全ての罪を産み出す始まりにして終わりの罪!」
エルト
「故に、全ての様相を持つ事を許されたもう一つの最強の罪
 ……それがあなたです!」
復讐鬼
「否!断じて否だ"自由な人(ルーサー)"!」 

0 1

エルト
「この監獄塔はあなたに関連付けられた場所です!」
エルト
「七つの大罪全てがあなたの罪であり
 それを敢えて一つにまとめるのであれば……」 

0 0

メルト
『他の罪もそうよね?
 快楽に溺れる様は怠惰であるし、激情は憤怒に繋がる』
メルト
『そしてそれらへの焦がれが存在し、
 その悪徳を肯定する傲慢がある。結局側面の話なのよね』
エルト
『とまあ、こんな感じで大罪とは元来一つのものであり……』 

0 0

エルト
『メルトさん。「強欲」と「色欲」の違い
 ……あなたならわかりますよね』
メルト
『「強欲」は所有の罪だけど、
「色欲」は所有と消費……つまりは「暴食」の面も有するわ』
メルト
『だって快楽は刹那的な満足感であり、
 その為には相手を所有しなければならないもの』 

0 0

ジーク
『第二の嫉妬の具現……?
 しかし、嫉妬は確かファントム・ジ・オペラだったはずだ』
エルト
『それは小カテゴリでの話です』
エルト
『エドモン・ダンテスは言ってしまえば大カテゴリの嫉妬
 ……つまりは基礎として大罪全てに対応した罪ですね』

0 0

エルト
「……答えましょう
 あなたの真名は"傲慢"の権化『巌窟王』」 

0 0

復讐鬼
「ーーさあ、答えるがいい"自由な人(ルーサー)"!」 

0 1

復讐鬼
「ーーそれはこの俺の真名!
 お前を導き、そして裏切った男の名!」
復讐鬼
「そしてお前達が此処で戦う、討果すべき最後の敵の名前だ!」 

0 0

復讐鬼
「だがその前に今一度問わねばなるまい!」
復讐鬼
「それは敵と向き合う為に必要な事、
 この場にいる全員がそれを認識する必要がある!」 

0 0

復讐鬼
「ーー来たか、カルデアのマスターよ!」
エルト
「来てやりましたよアヴェンジャー!あなたを倒す為に!」
復讐鬼
「そう、俺はお前の敵!
 この塔を出る為にお前が倒さねばならない存在だ!」
復讐鬼
「生きて出たくばこの俺を殺すしかない!」 

0 1

エルト
「ーー私の罪を、見据えろ!」 

0 1

エルト
「ーー眼を見開け」
エルト
「ーーソレを見ろ」 

0 1

藤乃
「着きましたよ、エルトさん
 裁きの間の入口です」
ジーク
「この先に彼が居る……気を引き締めて行こう、エルト」
エルト
「はい、これがここでの最後の戦いです」 

0 1

メルト
「ーーだから必ず元の場所に返すわ。私のアルブレヒト」 

0 2

メルト
「……ええ、そうね
 あの時から何も変わっていないわ」 

0 1

メルト
「……それでも行くのね」
エルト
「またダブルミーニングですか?
 そのどちらに対しても私は『はい』と答えますよ」 

0 1

メルト
「どうかしたの?」
エルト
「……いえ。時間の感覚がずれたような気がして」
メルト
「そう。じゃあ向こうは既に始まっているって事ね
 マシュ子があなたから離れなければならない程に壮絶な戦いが」 

0 1