Nujabesで耳をふさげば掃きだめの夜もワンオクターブ明るむ /岡野大嗣

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えっ、七時なのにこんなに明るいの? うん、と七時が答えれば夏 /岡野大嗣

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においから先に世界に立ちこめてそれから雨が降るときは夜 /岡野大嗣

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運転に支障は無くて何年も放置している心の異音 /岡野大嗣

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吹かれれば二度と元には戻らずに済むとんこつの粉になりたい /岡野大嗣

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祝日の午後の宙ぶらりんに来て無駄に綺麗に切る足の爪 /岡野大嗣

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僕だけの秘密にしてる神様の誤植が僕のなかにあること /岡野大嗣

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校区から信号ひとつはなれればいつも飴色だった夕焼け /岡野大嗣

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さよならは少しずつした方がいい脱水症に気をつけながら /岡野大嗣

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ベージュ色のジャケットを着た老人のジャケットにかなり付いてるさくら /岡野大嗣

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象印マホービンから美しい世界の果ての波のさざめき /岡野大嗣

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祝日の午後の宙ぶらりんに来て無駄に綺麗に切る足の爪 /岡野大嗣

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みずうみを喉を鳴らしてのみました塩らーめんのおいしい店で /岡野大嗣

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それでもひざに鞄をのせるきみといて観る平日の単館シネマ /岡野大嗣

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Nujabesで耳をふさげば掃きだめの夜もワンオクターブ明るむ /岡野大嗣

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母と目が初めて合ったそのときの心でみんな死ねますように /岡野大嗣

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祝日の午後の宙ぶらりんに来て無駄に綺麗に切る足の爪 /岡野大嗣

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ふるぼけた水平線をリヤカーであつめて編んだ淡いストール /岡野大嗣

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僕だけの秘密にしてる神様の誤植が僕のなかにあること /岡野大嗣

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散髪の帰りの道で会う風が風のなかではいちばん好きだ /岡野大嗣

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