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【短編小説】#読了
フィッツジェラルド「ホテル・チャイルド」
耀くように美しい娘、フィフィ。
昼も夜も、若い男性たちから声をかけられる。「もう一度キスしてよ、フィフィ」
侯爵が「私と一緒にミラノへ行こう」と誘ってきて……
復讐の女神たちが何をしてくるのか不安です。
#おでこも知識も広い
初恋相手を故郷に残し、大学で上京した。寂しさを埋められず、先輩とキスしてしまう。後ろめたくて連絡を断ってしまった。高校時代、田舎で彼と彗星を見た。「次の周期の10年後、またここで」。流星に祈る彼の言葉を思い出す。もうお互い無垢じゃない。来るはずないと思いつつ、帰郷の切符を予約する。
彼女が泣いてる。高校の男子の通夜。悲しいけど諦めよう、と同級生の私は諭す。「無理だよ。好きだと囁きキスしてくれたんだ」。知ってる。4日前、放課後の踊り場で見てしまった。一昨日、だから彼を呼びだした。「あの子は遊び。半年前から秘密で寝てるお前が本命」。笑う彼を歩道橋から突き落とす。
「悲しいけど諦めよう」。高校のセーラー服の親友が、私の肩をそっと抱く。無理だよ、だって好きだと囁き、キスしてくれたんだよ……。目の前で彼が静かに微笑んでる。もう一度キスしようと身を屈め、親友と周囲に止められた。一昨日、事故で歩道橋から転落した。彼の通夜で私は正気を失い泣き続ける。