赤ちゃんがマスクのぼくをじっと見るできるだけ目で笑ってあげる /岡野大嗣

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こんなにもぼくのやる気を吸うくせにふとんにやる気らしきは見えず /岡野大嗣

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あんな上から落ちてきてなにもこんな僕をえらんで墓地とする雪 /岡野大嗣

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1/17 もう声は思い出せない でも確か 誕生日たしか昨日だったね(岡野大嗣)

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祝日の午後の宙ぶらりんに来て無駄に綺麗に切る足の爪 /岡野大嗣

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友達の遺品のメガネに付いていた指紋を癖で拭いてしまった /岡野大嗣

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会いたいなあ 高架の下の自販機で買ったココアがまだあったかい /岡野大嗣

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袖口を嗅ぐだけでねむたくなれる部屋着で過ごすうつくしい日々 /岡野大嗣

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僕ひとり乗せた車で僕はいま僕の命を預かっている /岡野大嗣

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12/13 息止めてせーので水に潜るのと布団から出る瞬間は似て(岡野大嗣)

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会いたいなあ 高架の下の自販機で買ったココアがまだあったかい /岡野大嗣

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ゆぶね、って名前の柴を飼っていたお風呂屋さんとゆぶねさよなら /岡野大嗣

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祝日の午後の宙ぶらりんに来て無駄に綺麗に切る足の爪 /岡野大嗣

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10/19 青空とブルーシートにはさまれてサンドイッチのたねだねぼくら(岡野大嗣)

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10/10 消しゴムも筆記用具であることを希望と呼んではおかしいですか(岡野大嗣)

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そうだとは知らずに乗った地下鉄が外へ出てゆく瞬間がすき /岡野大嗣

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僕だけの秘密にしてる神様の誤植が僕のなかにあること /岡野大嗣

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ならべるとひどいことばにみえてくる頑張れ笑え負けるな生きろ /岡野大嗣

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物心ついた頃には僕はもう僕だったそんなの聞いてなかった /岡野大嗣

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9/15 もう声は思い出せない でも確か 誕生日たしか昨日だったね(岡野大嗣)

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