荒れ庭に転がっている
 灯籠を
  濡らして時雨れ過ぎゆきにけり

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8 64

注連縄が店に並んだ
 気の早さ
  師走の風も吹かぬ先から

イオンへ行くともう売っていました!
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12 56

三毛みー子
視線の先で
手を振って
  秋がさよなら
  しているのです

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17 65

新調の竹箒持ち
 庭に出て
  落葉集める十月尽日

なったばかりと思った十月も今日で終わり・・
この分だと今年の終わりももうすぐですね

10 55

柚の香やもう今頃は
 冬支度
  始める頃よ熊野の里は

15 59

幸せを遠く祈ると
 告げられて
  辿る家路は秋風の中

8 60

静まりて色なき風が
 吹く窓辺
  季節は日毎下る坂道

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9 56

来客か砂利踏む音に
 猫急に
  立ち上がりたる秋の宵かな

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10 51

秋うららゆっくり回る
 発電の
  風車の如き生き方もあり

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12 59

手を出せば届くばかりの
 星空が
  天に広がる里の秋かな

10 62

灯籠が並ぶを渡る
 秋の風
  そのありがた味一入の年

11 42

背戸流る谷の瀬音を
 聞きながら
  新平家読む秋の夜長に

6 43

ざるばかり食いていたりが
 時移り
  かけが恋しくなる九月かな

7 41

付き合いもこれで結構
楽じゃない
猫もあんたもご苦労さんだ

10 57

セプテンバー九月の雨の
窓に来て
思い出してる夏のことごと

12 55

長くても夏はやっぱり
終わるのだ
カジカの声を聞きつ荷物す

9 45

岬来て却下遙かに
波音を
聞きつ眺める星月夜かな

10 48

わけありの娘の帰郷
降りるバス
出迎えたのは蜩の声

12 48

かき氷急いで食べては
天仰ぐ
進歩皆無の人生を生く

8 38

雲厚く風時化めきて
軒下の
風鈴少しけたたましかり

12 49