静治「ああ、そうだ。後は、メモリの詳細な分析をしてくれる人材が居ると有難いが」

優奈「それなら、私達から有理沙博士に声を掛けておきます」

勇奈「ま、あの人なら確実に飛び付くだろうさ」

アミクス〈私達でDSイレギュライズメモリのデータを収集して、有理沙博士に分析してもらいましょう〉

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クリスタ〈あ”ー…もう疲れた~!兄貴ー、膝貸して~?〉

望「…なんで、僕の膝?」

クリスタ〈いいからぁ~!〉

アミクス〈この子は…。まぁ、ハードな初陣だったし、仕方ないか〉

〈換金に行って来る。クリスタの事をお願い〉

望「アミクスは大丈夫か?」

アミクス〈大丈夫。ありがとね、望〉

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アミクス〈…来た!〉

クリスタ〈兄貴!敵正面!〉

望「ああ!」

突如現れた真紅のラビオットが、”巨大な銃剣”をヅダに叩き付ける。
撃破されたヅダが、そのまま”凍結”し地面に転がる。

望「ごめん、遅くなった!」

クリスタ〈大丈夫!やろう、兄貴!〉

望「よし…行くぞ、クリスタ!」

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優奈「アミクス、どう思う?」

アミクス〈推測だけど…何らかの条件でメモリに干渉し、そこからプレイヤーの電脳体を操るメモリね〉

〈状況を見るに、彼女…或いは、彼女の機体から発せられた音を聞く事が条件かしら〉

優奈「DSイレギュライズメモリなのは、間違いなさそうだね…」

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サフィール〈望様、アミクスお姉様とクリスタから救援要請が。優奈様と勇奈様は、デヴァイザーの調整が終わっていません。救援をお願いします〉

望「アミクスとクリスタが…!?分かりました!」

ルヴィア〈望、こいつを持っていけ〉

ルヴィアが望を呼び止め、一つのメモリを手渡す。

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ルビー「ごろごろごろ…(喉を鳴らして喜んでいる)」

ゼノ「女の人なら大丈夫みたい。優奈さんにもすぐ懐いたし」

「それより、そろそろリハビリ施設に行こうか?アミクスさんも、何時まで居るかは分からないし」

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ルビー「毒も喰らう、栄養も喰らう。食育は大事です」

アミクス〈ゼノにも、色々と教えていかなければね〉

ゼノ「じゅるり…」

アミクス〈駄目よ?〉

ゼノ「はーい…」

ルビー「むむう…相当な無理難題ですね、これは…」

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ルビー「…アレルギーの類いならともかく、食事の好き嫌いは感心しませんね。食わず嫌いなら尚更です」

アミクス〈貴方達の世界なら、食べる事すら出来ない人達だって珍しくないでしょう?ルビーに感謝して食べると良いわ〉

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ゼノ「それじゃあ、行こう。こっちだよ」

ゴーストのマニピュレーターから降りたゼノが歩き出すと、ゴーストも立ち上がって歩き出す。

ルビー「本体は置いて行きなさい、ゼノ。アミクスさんが何事かと思うでしょう」

ゼノ「あ、そうだった」

ゼノがゴーストに目配せすると、その場で止まる。

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ルビー「先程も言いましたが、療養食まんまもどうかと思ったので」

「野菜の煮込み加減は程々に、ささみ肉は軽く下味を付けて焼いた物を入れ、食べ応えに配慮してみました」

アミクス〈あら、美味しそうね。優奈達に教えてあげても良いかしら?〉

ルビー「ええ、勿論です」

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ルビー「ここは公的な医療施設なので裏ネットは使わないで下さい。常識の範疇でなら、好きにして下さって結構ですので」

ゼノ「うぅ…私は外に出てるよ…」

アミクス〈…彼女の事も、早く何とかしてあげたいけど〉

ー15分後ー

ルビー「お待たせしました。ささみ肉と野菜たっぷりの豆乳スープです」

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アミクス〈…料理は、”相棒”の領分だもの〉

ゼノ「相棒?」

アミクス〈そう、こことは別の世界に居る…あたしのただ一人の”相棒”よ〉

ルビー「(…詳しく聞いてみたい気もしますが、今はこちらに集中しましょうか)」

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ルビー「無理のない範囲で、出来る限りの美味を提供して見せましょう」

「〈ディープ・サーバー〉では、私がご主人様と勇奈さんの食事を用意していたのですから」

冷蔵庫から次々と食材を取り出し料理を始める。

ゼノ「アミクスさんは料理しないの?」

アミクス〈出来ない事はないけどね…〉

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ルビー「アミクスさん、ここに食材の類いは…」

アミクス〈大した物は無いわ。ここは医療施設だもの〉

ルビー「ですよね…。ご要望があっても応えられませんが、構いませんか?」

ゼノ「良いよー?」

ルビー「あなたは先程カロリーブロックを食べたでしょう。次の食事は夜まで待って下さい」

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ルビー「私どもは、まだここから出られないのですよ。”存在しないもの”という扱いなので」

ゼノ「訓練が終わって、戸籍とかを用意されて、それからリアルやここ以外の場所にも出られる様になるんだって」

アミクス〈彼女達の現れた経緯が経緯だから、物事は慎重に進めないといけないのよね…〉

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ーリハビリ施設ー

アミクス〈あら、ハサトさん。真さんと飛鳥さんも〉

ルビー「私達も居ますよ?」

ゼノ〈アミクスさん、転送ポイントを使わせてもらえないかな?〉

アミクス〈ハサトさん達が…という事は、〈ペルシュ〉のサーバーに転送すれば良いわね?〉

ゼノ「うん。私達はここに居るけど」

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ゼノ「はむっ…むふー…♪」

ルビー「…食い意地もここまで来ると天晴れ…なのでしょうか…?」

アミクス〈もう少し、その器用さを他の所に活かして欲しいものね〉

ゼノ「うん、頑張る」

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ルビー「…私達の一存で決める事ではありませんから。後で博士に相談するだけです」

ゼノ「リハビリ施設にアミクスさんが残ってると思うし、言っておこうか」

ルビー「そうですね」

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アミクス〈幸い、私達は出会いに恵まれているわ。迷惑を掛ける事はあっても、笑って許してくれる人達がいる〉

ルビー「勿論、それに甘え過ぎる事は禁物ですが」

ゼノ「うー…訓練頑張らなきゃ…」

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アミクス〈ログアウトポイントを開放するので、ここからログアウトしてもらって大丈夫です〉

ルビー「またお会いしましょう、シホさん、トール」

ゼノ「次はリアルで会える様に、訓練頑張るから」

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