トモエ
「ーー伝承励起。
 目覚めるは、我が身に宿りし竜の御影。」 
https://t.co/RvlSH0t1iP

0 0

オリオン
「そうか……マスターが見てるんだもんな」
オリオン
「ーーわかった!
 どの道先攻は譲ってるんだ、構うことはねえ!」
オリオン
「次代の腕前……先代の俺に見せてみろ!」
トモエ
「はい!どうか御照覧あれ!」 

1 1

トモエ
「ーー時間稼ぎではありません
 巴は全力で弓を引かせていただきます」
トモエ
「ーーあれは、
 私が撃ち落とすべきものです」 

0 0

メルト
「行きなさい。
 私が言っている意味、解るかしら?」
トモエ
「はい。
 もとよりそのつもりで弓を手にしています」 

0 0

トモエ
「ありがとうございます、エルトリス様」

彼女の命を聞き届け
私は絶世の剣を掴み取る

ーーそれは、
二人の英雄の生き様を継承した事と同じ

トモエ
「私に、力を……!」 

0 1

エルト
「あなたの意志を、
 ……私に見せろ!巴御前!!」 

0 0

エルト
「ーー令呪を以て命じる!」

0 0

そして、私に告げた彼女が抱いて来た想いを 

0 0

二画目の令呪を使用する
視線の先、選ぶは二人

オリオンか、巴御前か、
しかし迷う程の時間も与えずに

トモエ
「ーー私に一画を!」

彼女は声を張って私に告げて

エルト
「オーケー!
 ならばコイツも頼みます!」

ーー私は、彼女に託した! 

0 0

ーー刹那
音速超過の疾風怒濤が押し寄せ
濁流のような土煙が巻き起こった

マンドリカルドが全身全霊を込めた斬撃
たった一度だけ友として語ってくれた事への返答が

月女神の極光を見事斬り伏せてみせたのだ 

0 1

魈狩怒
「ーーーエルト!!」
エルト
「ーー!」 

0 0

魈狩怒
(本当に『友達』だと思ってくれたなんて……!)

0 0

生きろとは言わなかった
死んでいい筈はなかった
けれどもこの刹那の瞬間
彼女はきちんと理解してくれた

ここに俺が立つ意味を
俺が立つまでに固めた覚悟を、その一端を
そして何よりも…… 

0 0

エルト
「『そのまま振り抜け、
  マンドリカルドーーーーーッ!』」 

0 0

エルト
「その期待に応えます……!
 今も自分に正直に生きてるから!」
エルト
「『友達』に期待するのは当たり前で、
 なんだってやれると信じてやりたいから!ーーだからッ!」 

0 0

エルト
「ーー聞こえていたんですよ!」
エルト
「あの夜、私に話しかけてた事!」
エルト
「向き合えるって!からっぽじゃないって!
 正直に生きていいって!期待してるって!」
エルト
「なんかよくわかんないけど
 ずっと聞こえていたんです!」 

0 0

けれども、わかる
そこに居るのが誰なのか、私にはわかる

だから轟音に負けないように、息を吸い
だから極光に負けないように、右手を赤く輝かせながら
『彼』に向かって私はーー叫んだ! 

0 0

目覚めて早々とんでもない状態だと思う
想像以上に絶望的
下手すれば3秒先に本当に死ぬ

その矢面に居る影すら
視覚では捉えられなくなっていた 

0 0

ーーそう、辿り着いたのだ。

自分を見据え続け、多くの逆境に巡り会い、

持てる知恵と覚悟を示し、
数奇の運命を手繰り寄せ、
彼女は此処に帰ってきたのだ。 

0 1

女は其処に立っている。

夕陽と同じ黄昏色の髪
焔の意志を秘めた金の瞳の女が

『エリス島』
復讐の女神の名を関するその島は
今この時を以て『恩讐の彼方』と相成った。 

1 1