【怖い絵展ミニ講座】夏目漱石の心を動かした《レディ・ジェーン・グレイの処刑》。実は作品そのものも数奇な運命を辿りました。フランスの画家ドラローシュが描いたのは1833年。翌年、パリで初公開され大評判となりますが、その後ロシア貴族に購入され、人々の記憶から消えてしまいます。#怖い絵

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【怖い絵展ミニ講座】漱石の前に現れた白いドレスの女性は目隠しされ、ひざまずいています。その横にはおのを手にした男と、泣き崩れる侍女。次の瞬間、「余の洋袴(ズボン)の膝に二三点の血が迸(ほとば)しると思った」。文豪にはジェーン・グレイの最期の様子がしっかり見えたようです。#怖い絵

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【怖い絵展ミニ講座】小説『倫敦塔』の主人公(漱石)は、ジェーン・グレイが幽閉されていたロンドン塔で壁に刻まれた彼女の名前を見つけます。「余はジェーンの名の前に立留ったぎり動かない。動かないと云うよりむしろ動けない」。やがて白いドレスを着た女性の幻が目の前に現れます。#怖い絵

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【怖い絵展ミニ講座】「怖い絵」展最大の注目作である《レディ・ジェーン・グレイの処刑》。あの夏目漱石もロンドン留学中、この絵を鑑賞したそうです。よほど感銘を受けたのか、『倫敦(ろんどん)塔』という短編小説にジェーン・グレイを登場させています。文豪が見た悲劇の女王とは…。#怖い絵

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【怖い絵展ミニ講座】クリンガーの《死の島》は版画独特のタッチで、より死を感じます。同名の交響詩を作曲したラフマニノフは「先に見たのがベックリンのものであれば、あの曲は書かなかっただろう」と述べたそうです。多くの著名人が好んだこの作品、みなさんは何を感じるでしょうか?#怖い絵

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【怖い絵展ミニ講座】画家ベックリンの作品は、独裁者ヒトラーのお気に入りでもあったそう。特に《死の島》が醸し出す悲壮感や死のイメージを気に入ったヒトラーは、執務室にこの作品を飾っていたといわれます。この作品は中野京子先生の本『怖い絵 泣く女編』にも紹介されていますよ。#怖い絵

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【怖い絵展ミニ講座】《死の島》では岩壁と、遺跡と思われる廃墟が一体化した小さな島に、白衣に身を包んだ人物と棺桶を乗せた小舟が近づく様子が描かれています。実はスイスの画家ベックリンに同名の油彩画があり、クリンガーはこれに感銘を受けて《死の島》を創作したといわれています。#怖い絵

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【怖い絵展ミニ講座】作曲家ラフマニノフの交響詩「死の島」をご存知でしょうか?タイトル通り、死を感じる重々しい曲です。「怖い絵」展(兵庫会場のみ)で展示されるクリンガーの版画《死の島》にインスピレーションを受け、作曲したといわれています。この絵も死の雰囲気が漂っていますね。#怖い絵

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