魈狩怒
「ああ、まったく……」 

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魈狩怒
「……聞こえてない筈なのに、聞こえてる!
 それがどうしようもなくわかってしまう!」 

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魈狩怒
「はは、なんだよそれ!」
魈狩怒
「タイミング良いのか、悪いのか、わからねえよ!」
魈狩怒
「……けどさあ」 

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魈狩怒
「……………………………え」

ふと、力が篭もる
つい今しがた尽きたと思った魔力が
たった今、賦活したのだ 

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魈狩怒
(……ああ、それともう一つ)
魈狩怒
(お前に、何一つ、
 友達らしいことが出来なかった)
魈狩怒
(友達だと言っておいて、
 結局一人相撲で終わってしまったこと) 

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魈狩怒
(マシュ子と力を合わせるべきだった。)
魈狩怒
(ヘクトール様にはもっと礼を尽くしたかった。)
魈狩怒
(もっと他の奴とも話したかった。
 オリオンとか、燕青とか、友達になれたかもしれない) 

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魈狩怒
(堪えているのはヘファイストス・クリロノミアのお陰……
それすらも次々と壊死していく……!)
魈狩怒
(このままじゃ皆死んでしまう……!) 

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魈狩怒
(驕っていた……驕っていた……!)
魈狩怒
(あのヘクトール様でさえ
 邪竜と力を合わせてやっとの相手!)
魈狩怒
(それを俺一人でやろうだなんて
 最初から間違っていたってことなのか!?) 

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俺達はすぐさま役割を分担する
巴御前は後衛、俺は前衛
撃ちもらしや連射に対応した布陣だ 

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ーー月女神の極光が降り注ぐ。 

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トモエ
「伝承顕現ーー『巴淵(ともえぶち)』」
魈狩怒
「第二宝具ーー『絶世の儚剣(レーヴェ・デ・デュランダル)』

魈狩怒
「さあ……来るなら来い!」 

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トモエ
「我が身には、絢爛の今世。
 不語(ふご)の焔。」
魈狩怒
「我が手には、約束の絶世。
 不毀(ふかく)の極剣。」

トモエ
「我が主を守るため、
魈狩怒
「我が友を守るため、

『今』

   ーーここにその力を化身する!!」

   ーーここにその力を解放する!!」

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トモエ
「ーー真名、強制拡張。
 我が霊基を『アーチャー・インフェルノ/巴御前』へ。」

魈狩怒
「宝具ーー『不帯剣の誓い(セルマン・デ・デュランダル)』を、
 我は誓約の下に破棄する。」 

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魈狩怒
「止めないんだな、俺のは」
オリオン
「止めるかよ。男が意地張ってるんだぞ」
魈狩怒
「最後まで青春……悪くない、な」 

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オリオン
「……おまえさん、最高にいい女だな!」
メルト
「知ってるわよ、そんなあたりまえ」 

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メルト
「……もう二度とエルトを失いたくない」
メルト
「あの苦しみを味わう位なら、私は何だってやるわ」
メルト
「……あなたもそうする、でしょ?」
マシュ子
「でも……!」 

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メルト
「……それはパリスが矢になった場合よね」
太陽神
「……は?」
メルト
「それ以上のスペックがあればアルテミスに届く
 ……ただそれだけの話でしょ」 

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太陽神
「オリオンなら可能だったかもしれない
 けれど彼はもう矢を放てる身体じゃない」
太陽神
「仮に君を矢にしても誰もあそこに届けられない」
太陽神
「ーーその行動に、私は意味を見いだせない」 

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音速超過の爆裂を伴いながら
絶世の極槍と邪竜は真っ直ぐ飛ぶ

極光の向こう側
月女神に喰らいつかんとばかりに
刹那であろうとも、彼らは確かに
迷い無く、生き様を示しーー

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