『白い花びら』
田舎でキャベツを栽培し仲睦まじく暮らす夫婦。白い花びらのように脆く儚い二人の幸せが、都会から来た伊達男に踏みにじられる物語に、全編モノクロ、サイレントで挑んだアキ・カウリスマキ1999年の作品。寡黙な作風な彼も無声作品には相当苦労したとか。

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『マルコヴィッチの穴』
マルコヴィッチがマルコヴィッチを演じる(哲学)
他者の視点から人生を生きるという斬新な発想がすごい。
人形遣いが仮の体で仮の恋をする悲しい物語で泣けてくる。

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岩井俊二『スワロウテイル』
幼い頃に深夜こっそりテレビで観て当時はあんまりよくわからなかったけど私大人になったら胸に蝶のタトゥー入れるんだって思った。女性歌手×迷える少女。『リップヴァンウィンクルの花嫁』にノスタルジーを感じるのはこの時の記憶があるから。

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『魚が出て来た日』‘67
昔TVで見て内容を忘れ後年再見、キューブリックと同じテーマのブラック・コメディで驚く。ギリシャの小さな島で核に振り回される人々。キャンディス・バーゲンの良さは生かされず。
異色SFとも言える作品はギリシャの名匠カコニヤス監督。

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『獣は月夜に夢を見る(2014)』。デンマークの寂れた漁村で腫れ物に触るように孤立する家族、口も聞けぬ車椅子の母親、強制的に定期健診を受ける娘が自分と家族の秘密に気付く人狼譚。北欧の荒涼とした空と海と成長期の少女故の不安定な季節が美しい残酷さに拍車をかける。#1日1本オススメ映画

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『マクベス』(1971)
権力欲に溺れ、身を滅ぼす王の物語。いろんなマクベス作品があるが、生々しい描写という意味ではポランスキーのこの映画が突出しているかも。スコットランドの風景やマクベス夫人も美しく、中世の様子が伺えて興味深い。(かなり怖かったけど…)

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『シックス・ストリング・サムライ』
DVDパッケージ裏のコピーがこちら。

”エルビスのメロディが鳴り響くマッドマックス的世界で
ジェット・リーばりの技と子連れ狼ばりの殺陣で暴れまくる
ギターを持った渡り鳥がいた!”

この一文に尽きる。

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『トレジャープラネット』
名作『宝島』原案のディズニーが贈る宇宙アドベンチャー。15歳の非行少年ジムは、ある日宝の地図を手に入れた事から「トレジャープラネット」を目指す。自分の可能性を試すために。旅の中であるサイボーグと出会い、少年は1人の男へと成長する。

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ベルナルド・ベルトルッチ『シャンドライの恋』
ベルトルッチ作品の中では珍しいストレートな純愛映画。ピアノの旋律を言葉にして交わされる二人の想いが美しい。螺旋階段が出てくる映画ってそれだけで好きになってしまうよ。

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ポール・トーマス・アンダーソン『マグノリア』
詰め込めるだけ詰め込んだ群像劇を超強引な収集のつけ方をする憎い映画。人生にはハッピーエンドもあればバッドエンドもあるということ。劇中歌wise upに心洗われる。
https://t.co/ELp2UwMeGO

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『復讐のガンマン』
”マカロニ史上最高の追跡劇”と評される67年製マカロニ・ウエスタン。ボロボロ&汚れまくりのトーマス・ミリアンを、「悪玉」でなく「善玉」なリー・ヴァン・クリーフがひたすら追撃。終盤のナイフ対銃の一騎打ちで、地面からナイフを抜くカットに刮目

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『遠い空の向こうに』
のちにNASAのロケットエンジニアになったホーマー・ヒッカムの自伝を基に映像化。ソ連の人工衛星打ち上げに触発された高校生ホーマー。父親の反対を押し切り仲間とともにロケット作りに奮闘する青春ドラマ

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オットプレミンジャー『バニー・レークは行方不明』『フライトプラン』など、母親が子どもを探す中で本当に子どもがいなくなったのか母親がおかしいのか系のストーリーの多くの映画にインスパイアを与えた映画。不気味な人形とブランコのシークエンスが最高で頭に残る。

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『ニューヨーク、ニューヨーク』
https://t.co/lhF6ZVY4Ax
マーティン・スコセッシなんと35歳時のノスタルジックな愛の大作。撮影がニューシネマを支えたラズロ・コヴァックスは意外で、音楽は『キャバレー』のコンビ。落ち着いたセピア調風世界。

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カンヌ国際映画祭カメラドール受賞作品『君と僕の虹色の世界』
様々なジャンルのアートで才能溢れるミランダ・ジュライの作品。ミランダ自らアーティストを夢見る女性として登場する。全体的にピンクがかった優しくて可愛らしいミランダならではの世界観。

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『ゼイラム』
『牙狼-GARO-』等でおなじみ、雨宮慶太監督による91年の作品。古代兵器「ゼイラム」を追い、地球に来た賞金稼ぎイリアが、2人の地球人と共にその捕獲を試みる。寺田克也氏や竹谷隆之氏等々、名だたるメンバーによるゼイラムの造形は見事の一言。

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『コックファイター』
B級映画の帝王ロジャー・コーマンが再起をかけるモンテ・ヘルマンにメガホンを取らせた、闘鶏野郎の物語。大口を叩いて敗れた主人公は、チャンピオンになるまで口をきかないと誓い試合に挑むが...。しかもコーマン唯一の赤字作品という幻の傑作。

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『オール・ユー・ニード・イズ・キル』
強化外骨格、最強女兵士、ループもの、SF、戦争、怪物、ディストピア。心くすぐるワードがずらっと並ぶ。しかし何より嬉しいのはトム・クルーズの魅力が完全にアップデートされたこと。欠点はあれどどうしても嫌いになれない逸品。

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『パリの恋人』
オードリーの魅力満載の華やかなミュージカル。本屋の地味な店員がモデルにスカウトされパリへと飛ぶシンデレラ物語。共演はアステア、衣装はジバンシィ、フォト監修はアヴェドンとゴージャスの極み。オードリーは異国の地がよく似合う…永遠のエトランゼ。#1日1本オススメ映画

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「パプリカ」
今敏監督の描く夢の世界はカラフルで華やか、そしておぞましい。そんな狂気に満ちた夢の世界やそこを駆け抜けるパプリカに魅了される。ちなみに原作小説とはラストが違っているが、こちらの方がすっきりまとまっていて良い。

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