輝く兜
「標的確認。」
輝く兜
「我が槍は不毀の絶世ーー
 たとえこの身砕け散ろうとも!」 
輝く兜
「砕けぬ希望の結晶なり!!」 

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マシュ子
「ファヴニール、アルテミスへ向かって飛翔しています!」
パリス
「まるで矢のように……あっ!」
輝く兜
「お、何か思い付いたようだな!」
輝く兜
「だったら兄ちゃんも頑張るさ」
輝く兜
「一世一代の晴れ舞台、って奴だ!」 

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ーー行こう。
翼を広げ、

ーー行こう。
自由を胸に、

ーー行こう。
何処まででも、

ーー行こう。
誰にも邪魔されず! 

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ふと、天を見上げた

『彼』の瞳に映り覚えたものは

空の向こう、黄昏の先、星々広がる果て無き大海

そして、その先にある未知なる世界 

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メルト
「……そう。『あなた』は勝ったのね」
メルト
「その事実が彼をここに喚んでくれた」

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ーーもう、何処へでも行って良いのだな。と 

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しかし、その財宝も今は無い
何故無いのか、理由はわからない
ただ無いという事実を知った時
『彼』はこう思ったのだ

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かつて『彼』もまた一人の人間だった
それが数奇なる運命の果てに悪竜現象を発露し
財宝に縛り付けられ、それを守る竜としてそこに在った

そう。かの竜殺しが現れるまで、ただそう在り続けただけなのだ 

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見知らぬ地、見知らぬ景色
ここは自分がかつて居た場所ではない
いつ、どうして、こんな所に来てしまったのか
本当に、何一つ、わかっていないのに

一つだけ、たった一つだけ、わかっていることがある 

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『彼』は何もわからずにいた 

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新所長
『ファ、ファヴニールだとぉおおおおおおおぅ!?』
新所長
『あのジークフリートやシグルドを苦しめた
あのファヴニール!?』
新所長
『まさかアレもエキドナが産み落としたものなのか!?』
メルト
「ーーいいえ、違うわ!」

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マシュ子
「ーー邪竜、ファヴニール」

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『ーーおまえの輝く生き様を、見せつけてみろ』 

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『だからヘクトール。兜輝くヘクトール。
 お前も輝ける英雄なのだから』
『俺の想いを、縁を辿って、
駆け付けて、』
『一秒でもいい、一瞬でもいい、
 あいつらを助けて……』 

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『……聞こえているか、英霊の座に刻まれしヘクトール。
 俺をここに送り出したのはおまえの弟なんだぜ?』
『俺が本当に英雄なら、
 格好いいところを見せつけてみろって』
『期待しているって、
みなまで言わせるなって』

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射手座
「ーー決着を付けるぞ、アキレウス!」 

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射手座
「ーーそれでも。
 私の世界だ……!」
射手座
「進む道が無くとも、変化が無いとしても!」
射手座
「此処が、私の愛した世界だ……!」
射手座
「誓い合う盟友も居た……
 おまえの生に劣るはずがない!」 

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射手座
「……確かに、死んでる。なのに動き続けている」
射手座
「神の恩恵も無しに、彼らは戦い続けるというのか」
射手座
「それでも……」 

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韋駄天
「……ということで俺は『これから死ぬ』
 おまえたちはせいぜい止めてみせろ」
射手座
「!」 

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韋駄天
「女神テティスと英雄ペーレウスの間に生まれた俺が」 
韋駄天
「ーー『英雄』として生きる俺が、おまえ達を止める」
韋駄天
「ーー俺が駆け抜けた『生』が、あいつらが進む『道』となる」 

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