最後の人「ーー天は巡らず」 

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エルト「ご厚意感謝します。敵だとしても、私はあなたを認めます」
最後の人「認めて、どうする?戦う意思を、汎人類史の存続を諦め、異星の神が降り立つまで生きるつもりか?」
エルト「まさか。そんな事を頼んで逃がすあなたでは無い事位分かってます」 

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マシュ子「……ですか」
エルト「……え?」

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エルト
(……真意を確かめろ。
 奴の意思の先に何が待つかを識れ。
 討つべきものを見定めて……) 

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エルト(力も、才も、覚悟も、何もかもがこれまでのクリプターと一線を画している。この状況だって彼の余裕であり、本気だ。慢心なんて何処にもない) 

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エルト(……わかっていたつもりだけれど、今まで戦ってきたクリプター達との格の違いを思い知らされる) 

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最後の人「君でもゴルドルフ・ムジークでもシャーロック・ホームズでもイアソンでも誰でもいい。1つだけ……この場にいる全ての者の中から1つだけ、問に答えよう」 

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新所長『……は?』
最後の人「識ろうとする姿勢を力としてきた君たちにとってはまたとない機会だ。違うかね?現カルデアのマスター」
エルト「……」 

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最後の人「1つは私を護衛するサーヴァント、ディオスクロイ達の撤退を約束しよう。カイニスも連れて帰るが、それでも十分釣り合う筈だ」
エルト「……新所長」
新所長『ああ、受理しよう。それで、もう一つの譲歩とは何だ?』 

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最後の人「ーーさて、疑念を2つ取り除いた。故に君たちに2つ譲歩しよう」
エルト「譲歩ですか」
新所長『……ちなみに見逃すという選択肢は』
最後の人「当然、無い。しかし、どれも君たちが有利になることを保障する」 

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スカディ「こうして見えるのは初めてだな」
最後の人「北欧の女王……やはり貴方は汎人類史の味方をするのですね」
スカディ「……真の意味では、味方にはなってはいない。しかし、私には見届ける義務があるのだろう。そうする為には、この場所は実に丁度よい」 

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最後の人「本当にカルデアに寝返ったか、芥ヒナコ。ぺぺから聞かされた時には驚きを隠せなかったよ」
ヒナコ「思ってもいない事を……別に寝返った訳じゃないわ。たまたま成り行きでそうなっただけ」
最後の人「そうだろう。君は元来周りを寄せ付けない存在だ」 

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エルト「ーーキリシュタリア・ヴォーダイム!」
最後の人「久しぶりだね、マシュ・キリエライト。そして、我々が退場した後に残された、ただひとりのマスター、"自由な人"エルトリス。君の活躍はよく聞かされているよ」 

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ムニエル『この反応、令呪だ……!気をつけろ、マスターが来るぞ!』
マシュ子「ということは、つまり……!」 

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カイニス「がぁああああああああ!」
メルト「こういう連携プレイも含めてのスペック差。つまりあなたが負けたのは、あなたが一人でここに来たことなの」
カイニス「負け……負ける?汎人類史の破滅を見る前に、オレが……?」 

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メルト「……捨て身攻撃なんて、馬鹿馬鹿しい」
カイニス「ハッ、今更踵を抜いて逃げるつもりか?もう手遅れなんだよ!」
メルト「あなた、勘違いしてない?」
カイニス「……あ?」 

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カイニス「……がっ、」
メルト「ーー踵は既に届いていた。トリプルアクセルからの最高速度の一撃が。私の身体は完全流体……ここで雷を撃てば、私を伝って、あなたも黒焦げになるでしょうね?」
カイニス「知る、か……!蒸発するのはテメエが先だ!」 

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カイニス「オレが……海の上でこのオレが押されている……!?」
メルト「考え直したの。あなたが海の上で無敵だとしても、別に海に勝てる訳じゃないって。ポセイドンに勝てないのがその証拠……言っている事がわかる?」 

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カイニス「なっ……」
メルト「『完全流体』……身体を流体に変えた今の私に物理攻撃は効かない。あなたが今戦っているのは、あなたが無敵を誇った海そのもの。そして、こちらの一撃は」
カイニス「テメエ!」
メルト「卑怯、なんて言わないわよね?散々あなたがやった事なのだから!」 

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カイニス「あの時の女か!」
メルト「ええそうよ。ご機嫌ようカイニス。同じ舞台の上に立っているもの、ダンスのお相手願いましょうか?」
カイニス「舐めた事を……いいぜ、お望み通りオレの槍で串刺しにしてやる!」 

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