馴染まない葉の揺れ、夢で見た月を探そうと目を泳がせ我に返る。桜は華やかで風景の飾りのようだった。でももし全て散ってしまったら、当たり前だけど今と変わってしまう。それこそが季節というものの美しさ

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歩く度に好きが零れ落ちる瞬間に出会う。桜は思うよりも純白、風をまとって目を撃つほど眩しく白い。これが春なのだ、と知らされるほど。

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