僕らは生まれつき体のない子どもたち

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あのこのからだがほどけて
ぼくのきもちともつれて
からんだまんま雨の音をきく

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麦わら帽子が飛ばされて 風の中でまよう頃 突然空から落ちてくる あのこは雨女

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気をよくした小人が風にとんだぼくのボウシに
ジャレついて砂をかきちらし視線をあわせずに笑ってる


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波打ち際のキッチンから岬のはずれの玄関までメドレーリレーは終わらない

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バケツの中の氷った水がゆっくりとけるころ 突然空からやってくる あの娘は雨女


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店じまいさこんな夜は雨もりひどくて ぼくのじまんのオーバーオールはいつまでたってもぬれたまま

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