⭐コミックス発売のおしらせ⭐

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『#星のラブドール』(1)
ぴのきみまる 著
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性の知識が5歳児レベルの
少年はるひと(小5)。

はじめて好きになったのは
捨てられたラブドールの
少女“ダミィ”だった…。

12/13(火)ひっそりと発売予定🌙
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燻る煙、焦げた肉の香り。
焼かれた土は、まだほのかにあたたかかった。
暗闇の中から眼をひらき、産声をあげる。
喉に絡む音は、擦り切れた息吹でしかなかったけれど。
あぁ、欲しい。
あれが欲しい。
あなたが欲しい。
凝る意識こそが、おのれのはじまり。

2 4

母を埋めた土は、爪のあいだに食いこんだままだった。
どれだけ膝を抱えていたのかもわからない。
薄暗がりの岩屋に、はじめて光が射した。
「あぁ、こんなになって」
抱きしめる腕の強さと膚のぬくみ。
あぁ、そうか。
このひとが、そうなのか、と。
そのとき、わかった。

2 5

目の前に火がともる。
轟々と唸る、炎。
途絶えていた鼓動の音だと、いつしかわかる。
灰みを帯びていた世界に色がつき、ぬくもりが通う。
震える手で弦を爪弾く。
はじめて唄を声にした、あの日のように。
さぁ、届け。
あのひとに届いて、そして。
願いは祈りに似ていた。

3 3

殷、と弦を弾く音がする。
それだけで、すべてが遠ざかる。
酒場のざわめきも、酔客のさざめきさえも。
空を裂く、叫び。
まるで遠吠えのような。
耳に染む詩と歌声。
あなたは、唄。
あなたの息吹、そのものが。
目をとじて酔いしれる。
あなたがもたらす、音の響きに。

3 3

襖をあけ、座敷を駆けて、広い背中にしがみつく。
「おう、おうおう」
胸から伝わる、低い声。
はりついた頬に沁みる、紬の膚と香の匂い。
ちくりと額を刺す散切は、先の先まで真っ白。
それでも。
あなたが好き、と胸に呟く。
返るのは、背中ごしの笑みでしかないけれど。

3 5

ガサガサした手のひらが指先を包む。
「おう、どうした?」
返り見る顔は高く、影に包まれて表情も見えない。
ただ木洩れ日のような光が粗い髪を透かして降るだけ。
ぽかんと見あげ、そして微笑む。
彼は似ている――大好きな樫の木に。
けれど木は手を繋いではくれないから。

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これは思い出したけどたぶん人生でほんとうにはじめて好きになったのはプリキュアのひかりちゃんなんですよ

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おめでとう!ヘタリアではじめて好きになったのは実は貴方だったりします( ^ω^ )

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