【439】飛行機と波がしらが重なって。
【セルの重なり】が生み出すマジックを、このエンディングではとても強調していますね。

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【428】この手が届きそうで・届かないシーンは『ラピュタ』中盤とそっくりですね。
自己模倣というより、宮崎さんはクライマックスを創造するとき、頭のなかの一番快い装置を持ち出してくると考えた方がいいかと思います。

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【418~3】あと、トリビアですが、地面すれすれに落下して水平方向へ飛ぶという表現は、『ラピュタ』の海面すれすれを飛ぶのとまったく発想が一緒ですね。

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【415~3】細かく動きを見ていくと、トンボが時計塔の壁面から手を離してしまうのは、頭部にがれきが当たった衝撃からだったのですね。
『ラピュタ』でドーラが気を失うのとまったく同じですね。

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【399】ここは叶精二さんの普及活動もあり、横に長い『横長背景』が使われて、【右奥】から【真ん中手前】、そして【左奥】へと、一枚の背景で済ませている手間のかかったカットですね。

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【395】落下して家屋の屋根にお尻を直撃です。
直撃する前と、後とでは、屋根に『衝突した痕』が生まれてます。これもセルに部分背景を描いた『ブック』という手法で処理されています。2回ぶつかってますから、2箇所=2枚のブックをその都度、背景に敷いてます。

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【390~①】建物の頂上部を跳ねると、そのままキキの動きをカメラは追い、すぱっと視野が広くなります。
ここは標準的な寸法の背景ではなく、いわゆる『長セル』を効果的に使っていますね。
思わぬ屋上にひとが映りこんでいてユーモラス。

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【389】キキはいま、何重にも『飛ぶことの困難さ』と戦いながら『飛んで・います』。
①本調子でない自分の飛行能力。
②慣れないデッキブラシ
③狭い街路の間を縫うように飛び跳ねる
④そして重力との闘い
それら複雑な『作用/反作用』の動きを、一気に見せる。

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【385】宮崎アニメのヒロインが緊張・集中するときに起きる、髪の毛の総毛立ち。
しかし本人の総毛立ちとシンクロするようにモノ(デッキブラシ)も総毛立ちするケースは珍しいのではないでしょうか?

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【383】キキにアップ。尋常でない集中力が極まるように、顔や表情が小刻みに揺れつつ・変化していく。
髪の毛もぞわぞわっと動くのは、宮崎アニメお得意の記号的表現。

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【379】さて再開です。
デッキブラシに偶然出会ってホウキがわりにキキがこれから飛ぼうとしています。
いやあ、いま簡単に予習してましたが、どれだけのことが言えるのか、正直自信がありません。
では、いきましょう。

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【378】ようやくデッキブラシ登場。
なぜか道端には何本もの吸い殻が。世相でしょうか?
ここからやっとクライマックスですね。
ちょっとここで休憩入れます。
何時になるかわかりませんが、今夜はもう少しやります。

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【374】ここは群衆シーンとしても作画上の作業が大変だったと思うのですが、『魔女』のこのシーンで特徴的なのは『人と人とが接触する』瞬間が多いですよね。人体がぶつかったときの『ぐにゃ』っとした感じが何度も登場して面白いですね。

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【367】トンボがロープの端のパトカーにぶつかって、パトカーはフェンダーだけ残して落下する。
『てにをは』でもなんでもないですね。超微速度に鑑賞してるだけですな。

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【342】すごくわかりづらいですが、ウルスラはコップを揺らしています。
ほんとうに些細なアクションなのですが、こだわりを感じさせます。
作画としては、こういう動きはどれほどの難しさとやりがいがあるのでしょうか?

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【341】ここのキキの、額から頬にかけての『球面的なフォルム』は、千尋のこの輪郭を強烈に思い出します。
『球面の魅力』とはアニメ・作画にあって、『表面張力をいかに描き出せるか』という課題と関わっていると思うのです。

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【340】『ランプ』がカットでの内容・質・役割に応じて、背景美術で描かれたり(左)、セル画で処理されたり(右)と臨機応変です。
こういう描き分けは演出的な『職人技』でもあれば、『美意識の実現』でもあると思います。

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【339】さきほどと同じカットですが、別の角度から。
ここにも『空間の奥行き』を生み出すための『3層構造』が仕込まれていますね。
『奥:ログハウスの壁/中間:ふたりの姿/手前:画架や絵筆』。
この手前の絵筆を入れるだけでぐっと奥行きが増す。

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【332】ウルスラから絵のモデルになってくれと頼まれて驚きの表情のキキ。
ほんとうに1~2秒の顔の表情が、こんなに豊かに描かれている。ほんとはもう2箇所くらい切り取りたい表情があるくらいですが、この程度で我慢しましょう。

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【329】ここでも「作用/反作用」の重みの描写表現が、ウルスラとバケツの間で交わされていますね。

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