Episode -minus001-

「──以上が概要です。いかがですか?」
トントン。と、向かいのソファーに座ったLAのエージェントは、自らの手元の書類をまとめながら問いかけた。

「…………」
ソーンは渡された書類を眺めながら沈思する。

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カマドウマ型ヘキサギア『シッヘルシュプリンガー』

鎌と馬。


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【④】

(数時間後、都市警備第6課の課長室にマークスは呼び出されていた)

ええ…お気持ちは分かりますよ

(マークスの前に座り電話をしているのは彼の上司で6課の課長「ドバイアス」である)

無茶を言わないでいただきたい…
我々だって最善を尽くしてるんだ…ちょっと?もしもし!?

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(2人が男の死体に近づく)

この穴、背中まで貫通してるぞ…
人間技じゃない

うーん…
やっぱり曲芸乗りは高度に機械化されたサイボーグである可能性大ですね

……

恐らく
この男性はたまたま犯行を目撃してしまい、曲芸乗りに殺害されたんじゃないでしょうか

……

て…先輩?

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(キャンディシティを実効支配している6つの財閥の内の一つである)

(中でもバスカビルは機械部品の製造に関する工場とその土地全ての権利を握っており、当然LAに対しても高い影響力を有している)

面倒な事にならなきゃいいが…ん?

(そこでマークスは遺体のとある違和感に気付いた)

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(天童がライトを上に向ける)

(見ると天井には黒い無数の“タイヤの痕”がつけられていた)

「曲芸乗り」…め!

(まるで自転車が走り回ったようなタイヤ痕は、よく見ると壁にも、柱にも、駐車場のありとあらゆる場所に残されている)

(曲芸乗り)

(それが今このキャンディシティで)

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(閑散とした通りの中でそこだけ人集りが出来ており物々しい雰囲気だ)

(その原因の一つは建物の前に何台もランプを点して止まる「LAの装甲車」であろう)

(国家警察というシステムが瓦解したこの時代において、都市の治安維持も複合企業連合の重要な役割となっている)

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ももいろね先生のメーカーで作ったセランとコリンヌ。セラン(左)はアジア系というイメージなので言っちゃアレだけど地味。

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何のメンテナンスも受けられなければ2~3年で機能不全を起こすだろう。
ジェネレーターシャフトのバックアップがなくなった「はぐれ情報体」にとっては死を意味する。
死神はすぐ身近にいる。
戦闘で破壊されるのも、緩慢な死を待つのも、どちらも受け入れられない。
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先日、旧エセルM州南部の都市で起こった大規模作戦をご存知ですか?

話だけは

その最中に複数の目撃情報を入手
詳しく調べた結果、その…
私も目を疑いました

15年ぶりかしら…
ちょうどドロシーちゃんとコイツらの話をした所よ

ええ…間違いありません
「八尾比丘尼」です

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あの日は…私も頭に血が上ってたの
それでつい…やり過ぎて…

(ため息)
調書によればドロシーが貴女に「妖怪…」…暴言を言い、それで激昂した貴女が事に及んだとありますが
…短気すぎません?

違うわよ!
いやそうなんだけど…!
…その前から私ドロシーちゃんにイライラしてたの

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「あの赤いヘキサギア、随分と荒らしてくれましたね」

「あのバジンという男、厄介なものだな。中東ではかなり名うての傭兵という事だったが」

「所詮は軍属じゃない、戦い歩いているだけの男ですよ」

『おいおい、陰口は良くないと思うがね』

「なにッ!?聞こ···」

通信記録終了

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「かっ飛ばして行くぜぇ!」

グレゴルーを乗せたガラパゴスが甲高い金属音と土煙を上げ大地をローラーダッシュで駆け抜け、先頭集団に追いついた

「また会ったな、ジェネラル!」

「はじめましてだな、ヘーゲル!」

①で行きます♪ トッカン!トッカン!! https://t.co/ibb1TX2Dic

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「···しつこいなコイツら」

『機体の損害蓄積···対応を、ガバナー』

「···分かっている、早いところ振り切るぞ」

https://t.co/bU63yvnQHC

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「さあ、始まるぞ」

『ベンチュラ選手、健闘を』

「了解した!···SANAT、いつもの」

『了解しました、ガバナー···ストレージの楽曲を選択、再生します』

https://t.co/eOTzSr3tpz

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【隠れ見る者達】

「···調整は終わったか?」

『はい社長、全システム良好です、問題ありません』

「ラリーコースには接近しなくていい、最低でも距離は1000m確保するんだ···あくまでも撮影のみ専念しろ」

『任せてください、レース参加者には気づかれないようにしますよ』

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【0】

LA水中戦闘大隊
情報士官 ウェドウ・リー

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