市街地に溢れ出す魔物の群れ、先の戦いで魔力を補充できたこの世界で
自然に魔物化が起こるはずはない……つまりは、人為的に引き起こされた災害である。
憤る死神ゆかりと東北卿ずん子の前に立ちはだかった少女の手に
ずん子は自然とその身を預けていた。
「いい子なのだ、ずん子」

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