ふと、充電が残り少ないであろう端末に手を伸ばした。その待受には、彼女と――彼女の大事な従姉の女の子の写真。
あぁ、そうだ。彼女はいつだって、僕を許してくれて、怒ってくれて、笑ってくれたんだ。
なら、帰らなきゃいけないな。
今度こそ、夕陽が沈んだあとの星空を見るために。

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