第18話(最終回) 「その日彼らは「特別な食事」を摂った。」

 あの時煩く感じた空調の音も、今日だけは、心地よい鼓動の拍動のように感じられた。

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第17話 「英雄は、敗走を許されない」

――では、俺たちの『法』で裁かせてもらう。それで良いな?――
――どうぞ、それが君たちの仕事だ――

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第15話 「進展、不穏、制圧、進展」

正解、善い推理力だ。官憲にだってなれるんじゃないかい?

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第13話 「『正義』の見方」

排気管の空気の流れる音だけが構成する「静寂」が鼓膜に馴染んで来た頃、不意にジョムルが口を開いた。

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第11話 「空調の音と彼らの今」

肩書きの存在しない、ただの疲れた二人の男の、歪なようで均整の取れたリズムが部屋を満たしていた。

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第7話 「最善の最期」

 いや、『ジョムル』の目には、出会った当初に感じた軽薄そうな印象は微塵も感じられず、代わりに確固たる決意の意思が読み取れた。

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第6話「真相。未だ推理に至らぬ妄想の中」

 それは、推理というにはあまりにお粗末な、しかしなんともあり得そうな考察であった。

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『ラ・ンジク』5話

硬質な金属が、地べたと接触する冷たい音はネロイにも聞こえていたらしく、揃って息を潜めた。

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『ラ・ンジク』4話

ジョムルはやや寂しそうな顔で「硬い言葉遣いは、思考まで固めてしまう」と、皮肉っぽく言って、「ま、追々慣れてけばいいさ」と付け加えた。

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