失われた故郷を求めて世界を旅する冒険物語
『カドルステイト物語』全7巻

膝を折りながらも立ち向かう戦士の生き様
『外伝 情熱の氷』

戦乱の時代を生き抜こうとする人々の姿を描く
『カルディアナ戦記』全3巻

利他的行動が巡り巡って還ってくる優しい物語
『レミアの翼』

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ランカートは、最早レミアを自分には止めることが出来ないことを悟り始めていた。レミアはもう既に、その足を城のある方向へと向け始めていたからだ
「おねぇちゃん、ちょっと待ってよ」
ランカートが後ろから呼び止める
「僕も、一緒についていってもいい?」

第三章 親愛の情の囁き 1節

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「おじいさま、行って参ります!」
レミアはとびきりの笑顔で老人に応え、その鏡の中へと吸い込まれていった。老人にはその笑顔が、万物を照らし出す太陽よりも、遥かに眩しく輝いて見えるのだった

プロローグ

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その点、拙作『カルディアナ戦記』では「人を獣に変える戦争の不毛さ、愚かさを浮き彫りにする事」が作品のテーマなので、敢えて残酷な流血も描きました
一方『レミアの翼』では「利他的行動が人と自分を幸せにする」が作品のテーマなので、激しい戦闘シーンもあるけど、誰も死なないよう心掛けてます

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これでようやく『レミアの翼』『カドルステイト物語』『カルディアナ戦記』の改版作業を終えました。
また同時に別の作業も進めています。
その成果物が日の目を見るのはまだ少し先になりそうですが、今後も変わらぬ応援、どうぞよろしくお願いします。

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しかし、私が『レミアの翼』に込めた願望は、決して人から褒め称えられる事でも、複数の異性から言い寄られる事でも、ましてや巨大な敵を倒して英雄になることでもありませんでした
この頃の私は、誰かから大切にして欲しかった。誰かに愛して欲しかった。誰かに助けて欲しかったのです

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「救われなかった人達へ」
小説が、著者の願望を映し出す鏡だとすれば、この『レミアの翼』も例外ではありません
私は「なろう系」と呼ばれる作品群について、著者の願望を書き綴っただけの作品だと揶揄し、蔑む声には同意できません
なぜなら創作に作者の願望が反映されるのは、極自然な事だからです

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主な改訂内容
・冒頭の地図を、大きな一枚の地図に差し替え
・要所の節の冒頭に、小地図を挿入
・奥付の後ろに、外伝とレミアの翼の宣伝を挿入
・ファンタジー世界に無いものを使った比喩表現を修正
・その他 誤字脱字、行間など細かい修正

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ランカートについては、「耳は尖らせるものの、あまり大きくし過ぎないで下さい」と依頼。するとこの通り、可愛らしいタルタルやララフェルみたいエルフになりました。もう最高ですね。よー清水様、素敵なイラストありがとうございます!

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私はレミアのイメージを「肌の露出は多過ぎず少な過ぎず。羽衣のような衣装を着た、長い黒髪の少女」とオーダーしました。そしてよー清水様が描いて下さったレミアがこちらです。その余りにも完璧な再現度に、私は正直驚かされました。

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