「われ必ずしも聖なるにあらず、かれ必ずしも愚かなるにあらず。ともにこれ凡夫なるのみ」
聖徳太子(厩戸王)が十七条憲法に記した言葉です。凡夫とは、煩悩に苦しみ迷う者のこと。人はみな凡夫だからこそ、他人の声に耳を傾けよ。「和をもって貴しとなす」の背景にある人間観です。

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「ただ生きるということではなく、善く生きるということ」
プラトンの対話篇『クリトン』に記されたソクラテスの言葉。市民裁判で死刑を評決されたソクラテスに対して、友人らは国外逃亡を薦めましたが、ソクラテスはこの言葉を発して、アテネの国法に従う道を選び、毒杯を仰ぎました。

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「世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない」
宮沢賢治が『農民芸術概論要綱』に記した言葉です。『グスコーブドリの伝記』で火山口に身を投じたブドリは、農民とともに生き、農民の幸福のために力を尽くした賢治の分身だったのかもしれません。

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