風 第11巻 2667 読み人知らず
真袖持ち床うち掃ひ君待つと居りし間に月かたぶきぬ

真袖持ち床うち掃ひイライラともの投げ散らし泣き濡れて朝 縁糸まどか

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 風 第11巻2647読み人知らず
手作りを空ゆ引き越し遠みこそ目言離るらめ絶ゆと隔てや

手作りを空ゆ引き越し天衣迦陵頻伽の美声に酔て 縁糸まどか

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 風 第11巻2640読み人知らず
梓弓引きみ緩へみ来ずは来ず来ば来そをなぞ来ずは来ばそを

梓弓引きみ緩へみビョンビョンと木霊し響く魔物祓いよ 縁糸まどか

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 風 第11巻2637読み人知らず
うち鼻ひ鼻をぞひつる剣大刀身に添ふ妹し思ひけらしも

うち鼻ひ鼻をぞひつるコレはまた良からぬ噂たちにけるかな 縁糸まどか

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 風 第11巻2626読み人知らず
古衣打棄つる人は秋風の立ちくる時に物思ふものぞ

古衣打棄つる人はせいせいと新たな衣着るぞ嬉しき 縁糸まどか

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 風 第11巻2614読み人知らず
眉根掻き下いふかしみ思へるにいにしへ人を相見つるかも

眉根掻き下いふかしみその癖は貴方が嘘をつく時なのよ 縁糸まどか

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 風 第11巻2582読み人知らず
あづきなく何のたはこと今さらに童言する老人にして

あづきなく何のたはこと駄々こねて振り回されど可愛ゆてならぬ 縁糸まどか

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 風 第11巻2578読み人知らず
朝寝髪我れは梳らじうるはしき君が手枕触れてしものを

朝寝髪我れは梳らじ時が無し寝癖のままに遅刻スレスレ  縁糸まどか

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 風 第11巻2571読み人知らず
大夫は友の騒きに慰もる心もあらむ我れぞ苦しき

大夫は友の騒きに浮かれいで浜の千鳥のチドリ足かな 縁糸まどか

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 風 第11巻 2566 読み人知らず
色に出でて恋ひば人見て知りぬべし心のうちの隠り妻はも

色に出でて恋ひば人見恥ずかしや好きを隠して知らぬふりして 縁糸まどか

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 風 第11巻2565 読み人知らず
花ぐはし葦垣越しにただ一目相見し子ゆゑ千たび嘆きつ

花ぐはし葦垣越しにつむり見ゆもういいよとの童の声よ 縁糸まどか

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 風 第11巻 2557読み人知らず
たらちねの母に申さば君も我れも逢ふとはなしに年ぞ経ぬべき

たらちねの母に申さばあの人にきめて嫁げと言われますもの 縁糸まどか

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 風 第11巻2553読み人知らず
夢のみに見てすらここだ恋ふる我はうつつに見てばましていかにあらむ

夢のみに見てすらここだ愛おしく憎くもありやさすらう君よ 縁糸まどか

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 風 第11巻2552 読み人知らず
心には千重しくしくに思へども使を遣らむすべの知らなく

心には千重しくしくに忘れかね尋ね尋ねてみつけし妹よ 縁糸まどか

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万葉集本歌取り風 第11巻2536読み人知らず
息の緒に妹をし思へば年月の行くらむ別も思ほえぬかも

息の緒に妹をし思へば月見ても池面を見ても妹の面影 縁糸まどか

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万葉集本歌取り風 第11巻2534読み人知らず
相思はぬ人のゆゑにかあらたまの年の緒長く我が恋ひ居らむ

相思はぬ人のゆゑにか憎らしや見返すために良き人求め 縁糸まどか

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万葉集本歌取り風 第11巻2527読み人知らず
誰れぞこの我が宿来呼ぶたらちねの母に嘖はえ物思ふ我れを

誰れぞこの我が宿来呼ぶ戸を叩くノックは四つ運命の音 縁糸まどか

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万葉集本歌取り風 第11巻2517読み人知らず
たらちねの母に障らばいたづらに汝も我れも事なるべしや

たらちねの母に障れど君ならば闇の今宵に拐いしものを 縁糸まどか

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万葉集本歌取り風 第11巻2503読み人知らず
夕されば床の辺去らぬ黄楊枕何しか汝れが主待ちかたき

明け方に床の辺去らぬ温もりにそっと掌添え頬すり眠る 縁糸まどか

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万葉集本歌取り風 第11巻2495 読み人知らず
たらつねの母が養ふ蚕の繭隠り隠れる妹を見むよしもがも

たらつねの母が養ふ蚕の糸引きて紅き縁のあの子引き寄せ 縁糸まどか

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