そのヒトを一目見たその瞬間
恋に、落ちた

高鳴る鼓動をおさえられず
幾多の夜を眠れずに過ごす

まるで全身が
ゆっくり、ゆっくりと
猛毒に犯されるように

――恋に、くるった
――呪いのような恋をした

そして
呪いのような想いとともに

ヒトを、やめた


「そんな昔話だよ」

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