瓦礫に囲まれた道を行く、白く大きな背に乗りながら、「早く帰りたい」と愚痴をたれかけたとき、白い耳がぴくりと揺れ、足を止めた。続けて顔を上げ、どこか一点をじっと見つめている。身を乗り出し、視線を追ってみると、塔があるのが見えた。

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