きわめて普通ではないハリー・ポッターだったが、そのときのハリーは、みなと同じ気持ちだった。生まれてはじめて、誕生日がうれしいと思ったのだ。
―J.K.ローリング『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』(静山社, 松岡佑子訳)
私まで嬉しくなってしまう一行だった。

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ハイルは一瞬――いまなら本当に死んでもいいな、と泣きたいほど、思いました。
村山早紀『シェーラ姫の冒険』(2019, 童心社)
こう思った理由は未読の方のために伏せておきます☺️王道の展開満載で期待を裏切らないのに新鮮な気持ちで泣いたり笑ったりできる素敵な冒険譚。

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あたくし、トラなんか、ちっともこわかないんですけど、風の吹いてくるのが、こわいわ。
―サン=テグジュペリ『星の王子さま』(内藤濯訳, 岩波少年文庫)

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ハリーを届けるのに自分のオートバイを使えって、俺にそう言った。『僕にはもう必要がないだろう』そう言ったな。
―J.K.ローリング『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』静山社, 松岡佑子訳
空飛ぶバイク、夢が詰まってて好き。でもこの部分には悲しみが詰まってる。

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いつでも一緒、影と形のようだったでしょ?
―J.K.ローリング『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』静山社, 松岡佑子訳

『アズカバン』一番好きで、他の巻より明らかに多く読み返しているので、「あ~!あの文も好きだった」っていっぱい出てきてしまう。

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「勝ち目はないよ、坊や」
―J.K.ローリング『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』(静山社, 松岡佑子訳)

髪を撫でつけようとしたハリーに、鏡が放った一言。周りから見たら気にならなかったりむしろ可愛かったりするのに、自分では気になっちゃうことってあるよね。

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もし、いま、吸魂鬼がそのあたりにいたら…ウッドがしゃくり上げながら優勝杯をハリーに渡し、ハリーがそれを天高く掲げたいまなら…世界一すばらしい守護霊を創り出せる、とハリーは思った。
J.K.ローリング『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』静山社, 松岡佑子訳

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共通の経験を経ることで互いを好きになる、そんな特別な場合もあるものだ。四メートルもあるトロールをノックアウトしたという経験は、まさにそれだった。
―J.K.ローリング『ハリー・ポッターと賢者の石』静山社, 松岡佑子訳

ずっと大好きな三人組。

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So he waited, listening for a moment longer to the tuning-fork that had been struck upon
a star.
だから待った。星に打たれた音叉に、今一刻耳を澄ませた。

ーThe Great Gatsby by F. Scott Fitzgerald
(村上春樹翻訳ライブラリー『グレート・ギャツビー』)

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