しっかり被る鉄兜 たちまちつくる散兵濠
我が連隊旗ひらひらと 見上げる空に日の丸の
銀翼光る爆撃機 弾に舞い立つ伝書鳩

「満州行進曲」より。

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遼陽城頭 夜は闌けて

有明月の 影凄く

霧立ちこむる高梁の

中なる塹壕声絶えて

目覚め勝ちなる敵兵の

胆驚かす秋の風

(橘中佐)

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ここはお国を何百里 離れて遠き満州の
赤い夕日に照らされて 友は野末の石の下

「戦友」より。

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