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遠音はそう言って、茸が入った瓶と引き換えにこちらに報酬を手渡す。
これにて依頼は完了である。君達はこのまま解散してもいいし、クイを治療院に連れて行ってもいい。

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~ミフナ~
街へ戻ってきた君達を、待ちかねた様子の依頼人が迎える。
……色々あってすっかり忘れていたが、そういえば依頼を受けて迷宮に行っていたのだった。

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君たちの返答を聞くと、彼は困ったような控えめな微笑みを浮かべた。

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言葉が途切れる。
彼は何度か視線を彷徨わせた後に眉を下げて、とても言いにくいのだけど、と前置いておずおずと口を開く。

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君達の問いかけに重々しい溜息を吐くと、彼は沈鬱な表情で語り始めた。

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応戦した君達の攻撃により、クイ(?)はついに膝をつく。
激高していた彼も戦っているうちに頭が冷えてきたようだ。
君達は彼に、詳しい事情を訊く事ができる。

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……状況が読めないが、あの男性を見失った事に酷く腹を立てているらしい。
激高した様子の彼は怒りに満ちた目を君達に向け――武器を構えて襲いかかってきた!

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制止を受けたクイ(?)は、そこでようやく君達の存在に気付いたらしい。こちらへ鋭い視線を投げながら、苦々しげに呟く。

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また違う人物の叫び声。
続いて現れたもう一人の男の顔に、見覚えがある者もいるだろう。
先の男性を追ってきたようだが――少し、様子がおかしい。

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突如聞こえた悲鳴に身構えた君達の前に、人影が飛び出してくる。ひどく慌てた様子の若い男性のようだ。

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山を下り、鳥居を潜って迷宮を出た――その時だった。

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[大きな岩の陰]
案外こういう場所にも生えているものかもしれない。道端に転がっている岩を退かしてみた。

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[樹の根本]
茸といえば、その名の通り樹の根本に生えているものだ。君達は大きな樹の根本をかき分けてみた。

……しかし、瓶がいっぱいになる程の量は無いようだ。

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……何事か喚いているが、ここは無難にスルーしておくのがいいだろう。
君達は瓶を手に第七迷宮へと向かう事にする。

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ところで、彼女は依頼には同行しないのだろうか?

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そう言うと、彼女は荷物の中から瓶を取り出す。紅葉々印の瓶は少々大ぶりだが、そう珍しい茸でもないからこの位の量は集まるだろう、という話だ。

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挨拶もそこそこに彼女は依頼の内容について語りだす。どうやら、至ってシンプルな採取の依頼であるらしい。

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