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「好きです、つきあって下さい」。高校の同じ部活の後輩に、頭を下げられ息を呑む。最近帰りは大抵一緒。お茶も飲んだしLINEもしてる。すでに交際中だと思い込んでた。「もしや恋愛経験ゼロですか?」。……うん。「恋人同士はこういうこともするんです」。瞳を閉じた後輩が、背伸びした。え、背比べ?
ずっと推してたアイドルが、卒業を発表した。「恋の歌を歌ってたけど、恋愛経験ゼロなんだ」。最後のライブが跳ねた夜、手を握られて、囁かれた。「いつしか君を気にしてた。教えてほしい。この感情が恋だよね?」。どうだろう、と僕は彼女の手を離す。推していたのは偶像だ。同じ地平の女子じゃない。