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処置室の急患女性に息を飲む。夫の部下で不倫相手だ。半年前、当直予定が急に変わり、街で寄り添う姿を見た。転落事故で重体だ。黙って怒りを押し殺し、処置するふりして放置する。その時、私は気づいてしまう。自分は医師だと自分に告げて、メスをとる。せめて1人は助けよう。お腹の子には罪がない。
近所の書店で息を飲む。近く廃業するという。「儲からず、後継者もいなくって」と老店主。高校時代、初カレとよく訪れた。振られてさらに乱読し、今の仕事に興味を持つ。三十路の今も身軽な独身。書店に明るくないけれど、数字は読める。店主に告げた。私に継がせてもらえませんか。コンサルなんです。
17歳の幼なじみとプールに2人。ともに意中の異性を誘い、直前でドタキャンされた。「あの子の巨乳、見られなくって残念ね」と彼女が笑う。うるせえな。袖にされたの、お前だって同じだろ。毒づきあって着替えをし、彼女の水着姿に息を飲む。「……何よ?」。知らなかったぞ。お前、着痩せするんだな❤
現状、襖などを取っ払った場合一番広い空間としては30畳もの大広間がある。
といってもまだまだ製作途中ですが。
最終的には外の庭などもしっかり作りこんで息を飲むような空間としたい…。
いったんの目標は秋ごろ完成で、紅葉を観れると良いな。
スタンドで息を飲む。彼が弾いた白球は、夏空に弧を描き、外野席の直前で捕球された。ゲームセット。吹奏楽部で3年間、同級生の野球部員を応援してきた。甲子園に連れてって――。他力に頼んだ告白待ちを、私は恥じる。今夜、私は勇気を奮って伝えよう。最後の夏、2人きりで、甲子園まで行きませんか。
入社式で息を飲む。彼、我が社の大卒新人だったんだ。昨夜バーで知り合い、一目ぼれして抱かれてしまった。高卒で私は社会人2年目だ。軽率さが照れ臭く「責任ある行動しよう」と言ってしまった。式の後、年上の後輩が私に囁く。「同じ会社だったんですね。先輩、社会人として僕に責任取らせて下さい」
踊り場手前で息を飲む。さっき私をハグした親友が、高校の同級男子に抱き締められてる。彼女は以前、「彼はただの幼なじみ。クラスに好きな子いるみたいだよ」と笑ってた。私かな、と自惚れていた。時々感じた彼の視線は、私の隣に向いてたんだね。お幸せにと胸で囁く。今ならば、まだ彼を諦められる。
息を飲む。込み合う駅の反対ホーム。彼がいた。入籍翌日、姿を消した。泣いて浜辺を捜し回った。私と同じ、東京に出ていたんだ。名を呼びかけて思い留まる。弱い私は待てなかった。失踪を申し立て、家裁は認めた。「どうしたの?」。隣の再婚相手に尋ねられ、何でもないと首を振る。あの震災から13年。
幼なじみと待ち合わせる。彼には散々「お前を異性と見てねえよ」と言われてきた。思春期に、何となく距離を置かれ、以来10年会っていない。あのあと私は気がついた。随分変わり、今なら寄り添えると思うんだ。彼が私に息を飲む。手術もしたし戸籍も変えた。なあ、仲よくしようぜ、今度は男同士として。
棚差しの本で指が重なり、イケメンに譲られる。この書店では残り一冊。そちらがどうぞ、と私ははにかむ。「実は家に沢山あって」と苦笑された。まさか、と私は息を飲む。筆名で恋物語だから、作者は女性と思ってた。確かめる勇気はない。次作の打ち合わせには立ち会えないかな。表紙を描く絵師として。
同棲中の彼と距離を感じる。後ろめたいと思いつつ、入浴中にスマホを見た。検索履歴に息を飲む。「どうした?」。湯上りの彼が首を傾げた。毛布を被り、ごめん何でもない、と私は囁く。履歴にはキーワードが並んでた。「彼女 海」「彼女 温泉」「彼女 遊園地」。さっき私は付け足した。「温泉一択」
待ち合わせた銀行前で息を飲む。騙し役のリーダーから、受け取ってこい、と指示された。「百万円です」。久々で、眼鏡と背広で変装してるが、気づかれないはずがない。幼い頃、散々愛された。俺は自分を激しく恥じる。「これで孫は助かりますよね?」。ああ、助かる。足抜けする。ごめん、ばあちゃん。
ファミレスで、ベルで呼ばれて息を飲む。大学の元カノが男と一緒に座ってる。新春早々僕はバイトだ。「何イライラしてるのよ?」。同じ新人バイトの女子大生に尋ねられる。あれ元カノ、と呟くと、席を眺めて「ああ確かに腹立つね」。共感されて嬉しくて、淡く彼女に好意を抱く。「相手は私の今カレだ」
ガンバの冒険とかマジで凄えよ…大塚周夫さんボイスで息が漏れたような不気味な笑い声の最恐最悪なノロイに立ち向かう息を飲む凄まじいラストなんて鳥肌モンだったよ。
「推薦で合格目指す!」。春に呟き、SNSは沈黙した。同じ高3だったんだ、と私は驚く。アカウントは互いに匿名。男っぽく、絡むうちに惹かれてた。年明け、私も短大受験する。SNSを封印しようと思ったその夜、「サクラサク」と呟かれた。写真の合格通知に息を飲む。彼じゃないんだ。女子大に進むんだ。
深夜、大学近くのコンビニで息を飲む。レジの客は腐れ縁の女友達だ。僕も彼女も恋人なしの一人暮らし。よく宅飲みし、酔って一度口づけた。気まずそうに会計し、彼女は店を後にする。内緒のバイトは告って贈り物を渡すため。でも間近の聖夜、シフトを入れよう。できたんだ、その小箱の中身を使う相手。
忘年会で息を飲む。元カノが座敷にビールを運んできた。大学卒業直前、口喧嘩して破局した。確か「実家は飲食店」と言っていた。手伝ってるのか。幹事は僕で会社近くの居酒屋にした。迂闊さと消えぬ未練で酔いが回る。仏頂面で会計され、お釣りと紙片を渡された。うん、手書きの割引券? 「次回半額」
退社寸前、上司に呼ばれた。新規顧客のシステムが不調らしい。今夜は高校の同窓会。参加する元カノは僕が来るのも知っている。8年前の卒業時、口喧嘩を拗らせ破局した。「予定があります。早く直して下さい」。客先で開口一番、急かした女性が息を飲む。いや、修復にはいずれも少し時間がかかります。