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「もうすぐやむよ」。先輩に微笑まれる。傘を忘れ、高校の昇降口で雨を見ていた。彼方の空には薄日がさしてる。やみますかね、と囁きながら、やまないで、と心で願う。先輩、私、知っています。鞄に折り畳み傘を入れてること。勇気が出るまで5分下さい。私、言います。傘に入れてもらえませんか、と。
後輩が秋雨を眺めていた。高校の昇降口。どうやら傘を忘れたらしい。「やみそうで、やみませんね」。遥か遠くの雲間から、夕暮れの陽の光がさしている。体温が伝わるほどの近距離で、もうすぐやむよ、と笑ってみせた。そして願う。もう少し、降り続いてくれますように。鞄の傘に気づかれませんように。
2ネさんから新作
びしょ濡れ押安が到着(゚∀゚)🎉
いつものようにBC自由学園の校庭で競争していた二人だったが、この季節特有の突然の雷雨が襲ってびしょ濡れ退避!昇降口にダッシュだ!水分をたっぷり含んだ押田と安藤をご覧ください😸
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柳堀花怜さん
お誕生日おめでとうございます🎉
#柳堀花怜生誕祭2024 💐
#僕が見たかった青空 #僕青
#HappyBirthday
#昇降口で会えたら
高校の昇降口でセーラー服の幼なじみが立っていた。また傘を忘れたらしい。入ってけよ。「濡れて帰る。誤解されるの嫌だもん」と舌を出す。いいから行くぞ。並んで歩くと誰かの冷やかす声がした。「ほら。あんたは抵抗ないの?」。あるけれど、濡れて透けた制服を、ほかの男に見られる方がずっと嫌だ。
復帰直後の今頃、つるんでいた不良仲間は自分から離れて、バスケ部員やクラスメイトともまだ馴染めず、一人で帰っていたんだろう。でも数か月後には当たり前の様に傍にいて。
「お前、俺がバスケ部に復帰した頃、昇降口で隠れて見てたろ。図体デカいんだからバレバレだっての。…もう隠れんなよ。」
「高2も同級生か」。腐れ縁の彼が笑う。新年度、昇降口にクラス分けが張り出されてた。名前に喜んでるのを見られてしまう。「意地張らず恋心を認めちゃえよ」。君も好きな相手を言わないじゃん。私だって内緒だよ。大好きだ、と胸で呟く。いつか素直に告れるかな。張り紙の一番上、今年も同じ担任に。
「やった!」と意地っ張りの彼女が叫ぶ。高2の初めのクラス替え。昇降口の張り紙を、僕もそっと覗き込む。名前があった。今年度も同じクラスだ。「運命? いや、ただの腐れ縁でしょ」。頬が赤いぞ。認めちゃえよ、恋してるって。「……君はしてるの?」。まだ言わない。「ならば私も教えてあげない」
高校の昇降口で待ち伏せる。一つ上の2年の授業が終了した。今日こそ一緒に帰りたい。あの人の姿が見え、声を掛けようとした瞬間、すぐ脇の通路から別の一人が現れた。お兄ちゃん。咄嗟に切り替えそう呼んで、兄の背後のセーラー服に視線を送る。私は今日も想いを告げられない。大好きな同性の先輩に。
後ろから呼びかけようとした瞬間、「お兄ちゃん!」と声がした。高校の昇降口で彼の妹がこっちを見ている。高2の彼と私の一つ下。彼は俯き、忘れ物した、と教室に走っていった。「そそっかしいのも兄の愛嬌」。頬を染め、顔見知りの私に微笑む。改めて確信する。彼への片想いの恋敵、この美しい妹だ。
高校の昇降口に妹がもたれてる。一つ下の1年生。下校する友だちに、男女を問わず可愛い笑みを投げていた。お転婆だった妹だけど、優しく綺麗に成長した。あいつ、誰を待ってるのかな。「あ、お兄ちゃん!」。笑顔で呼びかけられて、切なくなる。忘れ物思い出したと言い残し、僕はその場を駆け出した。