Cieliさん()著

*
いかがですか、と揶揄うような声でようやく、鏡の中の自分に焦点が合った。
「あ……」
 どうして?
 問いかける視線に彼はただ微笑む。
「だって、ほら」
 短くなった襟足に指先を滑らせ、そこに掠めるような口づけが落とされた。

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