_「このままゲートを潜りたい気分だよ」と伝えるだけで、僕は彼女の質問に(明確に)答えることが出来ない。僕らは「さよなら」と「またね」の間に似た挨拶を交わして。


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「次に東京に戻るのはいつ頃なんですか?」って訊ねられて、しばらく答えに窮してたらラウンジのスピーカーから。抑揚を欠いた声で出発時刻を告げるアナウンスが流れた_


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