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女子少年院を退院する。15歳で父と母を傷つけた。院内では、決まった時間に床に就き、朝は自然と目が覚めた。教官は無理なく学びを進めてくれた。運動会では1位をとって褒められた。「今度は親と仲良くな」。教官の言葉に涙ぐむ。全てを強いられ認めてくれない。牢獄みたいなあの家に、戻りたくない。
自宅近くの公園で、高校の後輩が夏の雨に濡れてた。連れ帰り、タオルを渡しシャツを貸す。「……お兄さんの匂いがします」。半年前、恋人だった兄を亡くした。部屋の床に並んで座り、涙ぐむ彼女の小さな肩を抱く。なあ兄貴。もう少し俺は堪える。でも彼女に笑みが戻ったら、告白すること許してほしい。
高校時代、彼女は何度か手首を切った。僕はその都度、抱き締める。見捨てない。そう約束したけれど、やがて僕は疲れ切り、距離をおいた。あれから10年。久々に彼女の笑顔を見る。あの時、手を放すべきではなかったんだな……。夏空に白い煙が立ち上る。独居の家で孤独死していた、彼女の遺影に涙ぐむ。
彼女がすぐに衣服を纏う。もっとゆっくりしていけよ。「ヤッたら帰る。そういう関係だって、言い合ったよね?」。彼女は笑って振り向かず、ワンルームを出て行った。大学の同級生。半年前、失恋時期が重なって、お互い傷を舐めあった。僕はベッドで涙ぐむ。いつからだろう。あの時よりもずっと苦しい。
二つ上のお兄ちゃんが大好きだ。小さい頃からどこにでもついて行った。高2の初夏「もう彼氏つくれ」と笑われた。うん、と答え、悟られぬよう涙ぐむ。わかってる。今の私の感情は、慕う幼児のままじゃない。こっちが一歩踏み出せば、そこは地獄だ。断ち切ろう。その夜、告白されてた先輩に、私は頷く。
着信番号に驚いた。7年前まで交際し、結婚も考えた元カノだ。破局後は音信不通。躊躇いつつもスマホを握る。マイクからは男児の声。そうか、ママになったんだ。誤操作らしく、無言で切れ、僕は迂闊に涙ぐむ。「パパ泣いてるの?」。幼い娘が小首を傾げた。涙を拭い僕は思う。この宝物を大事にしよう。
7年前、プロポーズに躊躇した。彼のことは好きだった。でもまだ若い、と感じてしまった。スマホを握る。ずっと消せない番号を、憑かれたようにタップした。「もしもし?」。彼の声の背後から「パパ誰?」と幼女の声。無言で切って涙ぐむ。「ママ平気?」。幼い息子の手を握り、今を生きると心に誓う。
中2の息子が家に彼女を連れてきた。小さく生まれ、食は細く、歩き出すのも遅かった。小学校中学年まで「ママママ」とまとわりつかれた。「部屋で勉強。お袋、絶対入るなよ」。わかったよ、と笑顔を返し、居間で一人涙ぐむ。泣くな自分、成長だ。可愛かった一人息子が、男の子から少年に変わっていく。
らくがき BRATATAT MOM好きエピソードなんだよな~疑似でもなんでも家族関係が本当に好きなので…血界戦線で一番結婚したい相手どう考えてもK.Kさんの旦那だろ。あのK.Kさんを励ましてくれる言葉見る旅涙ぐむ。そしてこんないい男を捕まえているK.Kさんは世界一強くてチャーミングな女なんだろな涙
「私、口硬いですよ」。教え子が悪戯っぽく囁いた。難関大に合格し、また理科準備室に遊びに来た。「諦めず、美少女が誘惑してるのに。卒業式で泣きますよ」。自分で言うなと頭を小突き、追い返す。7歳差だぞ、からかうな。それから、卒業式で涙ぐむのはお前じゃない。生徒に恋してしまった僕の方だ。
今回のぬと。様のオリジナル曲で描かせて頂いた人物と背景イラストです🍀
夕暮れ時の風景をバックに涙ぐむ女の子です。
今回も素敵なオリジナル曲のイラスト描かせて頂きとても光栄でした!
有難うございました🙏🏻💖
#オリジナルイラスト #風景画 #オリジナル曲 #イラスト依頼
「愛してるのはお前だけ」。囁く彼にキスされる。気づいてるよ。私と同棲しつつ、ほかの女がいることに。もう別れる、と今夜も胸で繰り返し、言葉にできず抱かれてしまう。「涙ぐむほどよかったんだ」。終わって頭を撫でられて、私は自分に絶望する。こんなに憎んでいるくせに、顔と体で離れられない。
「部長の第二ボタン、私が貰っていいですか?」。卒業直前、同じ部活の後輩女子が呟いた。なぜ私に断るの? 彼は単なる腐れ縁。大学も一緒とは思わなかった。彼女いないし告っちゃえば? そう言うと、後輩が唇を噛んで涙ぐむ。「そんな余裕も、独りの理由も気づいてない。先輩が妬ましくて嫌いです」
バレンタインの放課後に、高校の教室で彼が外を眺めてた。私は勇気を奮い席を立つ。「先輩、部会遅れますよ!」。後輩が彼を呼びに来た。よく彼と一緒にいる。一瞬私を見た彼が、手を引かれ出て行った。鈍いなあ。女心に気づかなければ、後輩まで泣かせるよ。握ったチョコを鞄に戻し、私は少し涙ぐむ。
制服のポケットに古い紙片が入ってた。「卒業式後、屋上で」。実家で見つけて涙ぐむ。高校時代、恋人未満でじゃれ合って、やがて疎遠になってしまった。少し前、手紙を送り、一昨年の事故死を知る。あの日メモに気づけたら、未来は変わっていたのかな。彼を招けなかった結婚式。明日、私は花嫁になる。
猫が雨に打たれていた。1年前、彼女が死んだ場所だった。お互いに、首筋に口づけ合うのが大好きだった。結婚寸前、「好きな人がいる」と突然言われ、見知らぬ男とビルの上から身を投げた。もっと強く引き留めるべきだった……。また後悔に涙ぐむ。うずくまる僕に猫が近づく。首筋をそっと甘噛みした。