そうして、猫たちはそれぞれの瞳にお日さまの金色をわけてもらうことができたのでした。さあ、明日は猫会議。今年もダヤンたちは金色の光を分けてもらえるでしょうか。

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そしてゆさぶられた木からは猫たちが笑いながらポンポン抜け出してきました。

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ダヤンは眠りながら笑いだし、その笑いは次第に木全体に広がり、ついには千年なまけも笑い出してしまいました。もともと気が集まって生まれた千年なまけは、笑いすぎてまたばらばらの気に戻ってしまい、木の根を伝って地中に潜りこんでいきました。

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ジタンはなまけものの木に登って千年なまけに言いました。「なまけくらべをしよう」千年なまけはよろこんで応じると、のたりと長くなりました。ジタンはダヤンの乗っている枝に寝転び、目を閉じてこっそりダヤンをくすぐりました。

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ジタンはあちこちで聞いてようやくダヤンの居場所を聞きつけました。ジタンがなまけものの木のところに行くと猫たちはすっかり木にめりこんでしまっています。そして、千年なまけは、その上にどっかりと座りこんでいました。もう風袋は効きません。

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猫たちは日中は猫横丁をぶらぶらしたり、なまけものの木でゴロゴロしたりして話し合いなんてほとんどしません。実は猫会議では話し合いよりも「大好きな太陽から力をわけてもらう」というとても大切な儀式があるのです。

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アラル海にぽっかり浮かぶ猫の島で開かれる猫会議。ダヤンはジタンと一緒にゆきたかったのですが、旅からなかなか戻らないジタンを待ちきれずにスリックさんに船を頼んでひとりで出かけてゆきました。ジタンと一緒ではない初めての猫会議です。

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