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何が描いてあるのか、一挙に把握できないために、素通りしてしまう。吉田英雄《華》(1956)は、題名とは裏腹に派手じゃありません。でも、ジワる魅力がある。1枚の中に複数の版画技法を混在させるのが彼の得意技でした。世界を単調に見ないためのレッスンのようですね。#芦屋の時間大コレクション展
この《静物No.51》(1952)等を描いた数年後、山田正亮はストライプの抽象画に移行します。つまり、本作は「あの山田が当時はこんな…」的に見られてしまう運命にもあるわけです。変貌をこらえている、予兆のような震えが、本作にみなぎっている。そんな風に見えてきますね。#芦屋の時間大コレクション展