『盲心の灯り』

この先が正しい道であると、彼女は教えてくれた。
少し怖いのは、この先に不安があるからでは無い。
暗くて、心細くて、寂しいから。

ああ、下の階はまだかな。

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『無垢の先』『やっと見つけた』

無邪気な彼女は、村の誰も寄り付かないほど深く暗い森を抜け、目の当たりにする。
異質な存在に思えただろう。
飲み込まれそうなほど大きな、その大屋敷を。

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