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思わぬライバルの登場に唖然とする春斗。そもそもの話、春斗と雪華は付き合ってすらいないのになぜ「ふさわしくない」などと言われなければならないのか?いや、それよりも春斗に直接牽制をかける位、本気の雄(ライバル)が今後どのような行動にでるのか…?春斗は激しい怒りと不安を覚えた。
しかし、何か引っかかる……そう思ってさらに思い出そうと頭を捻ると唐突に蘇る記憶。それは去年の新学期の時、近くの公園で雪華と一緒にいたイケメンの男子の姿。おそらく、あの時の男子だ。しかし、なぜその男子が自分に話しかけてきたのか…?怪訝に思う春斗に温泉川と名乗った男子は言った。
本来なら傷ついた雪華に対して不謹慎ではあると思うのだが、どうしても口角が上がるのを抑えられない。
なぜなら、「雪華が彼氏と別れたこと」は彼にとってプラスに働くと思ったからだ。イケメン彼氏がいて略奪するのは難しくとも傷心中の彼女になら、春斗にもチャンスがある……そんな邪な希望を抱く
きっとイケメン彼氏の浮気(雪華の彼氏はきっとモテるので)が原因で別れることになった雪華はそのことを美桜に相談しようとしていたけど、美桜が帰宅していなかったのであそこで待っていたんだろうな~と解釈する春斗
雪華が去った後、しばらくその場で彼女が言ったことについて考えてみる春斗。
・彼氏はいない=雪華は誰ともつきあってない?
・そのことを言う為に雪華はわざわざここで待っていた?
長い間あった勘違い……何かが春斗の中でいま結びつこうとしていて…
そして、それだけいうとまるで用事が済んだかのようにその場から去っていく。個人的には雪華が今いった言葉について詳しいことを聞きたかった春斗だったが、そのあまりの剣幕に押されてしまい、ただただその後ろ姿を見送ることになったのだった。
そして、おろおろしてる春斗に向かって切羽詰まったように雪華はこういった。
「ま、前に彼氏いるっていったけどいないから!!ごめんなさい!!」⇒(; ・`д・´)へ…?(春斗
あまり突っ込んだことを聞いて藪蛇になってしまうとあれなので春斗は一言だけ「何かあった?」と聞くと雪華は「な、何もないよ」といいながら誤魔化すように目線を逸らす。そして、次の瞬間には何の脈絡もなく、目から涙を流し始めたので春斗は思わず固まってしまった。
ひとまず、年が明けて初めて顔を合わせたので「あけましておめでとう」と挨拶する春斗だが、どうにも雪華の様子がおかしい…。年明け前には大分普通の会話ができるまでになっていたはずだが、なんというか今はその関係値がリセットされてしまってよそよそしく感じる春斗。何かしてしまったのかと焦る
「春斗の家の前」に彼の幼馴染であり、高嶺の華である雪華が立っているのである。最初は何かの勘違いかと思ったが、5分ほど見ていてもその場所から動かないのでどうやら間違いはない。どうしてこんな寒い中、あんな場所に立っているのだろうか?
不思議に思い、春斗は意を決して彼女に声をかけた…。
高嶺雪華の誕生日から数日後(冬休み明け)……
学校からの帰り、春斗は少し奇妙なモノを目撃する
そして、そんな雪華の姿を見て今日一番、美桜の心からの叫びがこだました。
「もうなんでこんなに拗れてるのぉおおお!!絶対認めない!!美桜はこのルート(ペット化)認めない!!純愛しか勝たん!!」
しかし、ペットになっても彼の子供産めるのでは?むしろそういう事(S●X)をする可能性が高くなるわけなので、ワンチャンありなのでは?とか思い始めてしまう雪華。そんな想像をして身を震わせる……相変わらず愛が重い(; ・`д・´)
もちろん、雪華はあっさり否定した。なぜなら、彼女にとって幼馴染の男の子の存在は自分の人生のほとんどを占めるほど価値のあるもので、故に、他の男子と付き合うことなどそもそも考えたこともなかったからだ。しかし、そんな雪華に美桜は心当たりがないかを何度も聞いてくる……記憶を辿る雪華そして
要約すると美桜は「雪華に彼氏(イケメン)ができたと兄(春斗)から聞いたので、将来は春斗と結婚して自分の本当の姉になってくれるという約束はなかったことになったのか?」と不安になった…という事らしい。
とりあえず、詳しい事情を聴き出すために美桜を落ち着かせることにする雪華。まるで子供をあやすようにその豊かな胸で抱きしめながら頭を撫でていると美桜は次第に落ち着いてきたようで、そうするとゆっくりとだが雪華に事情を説明し始めた。
玄関のカギを開け、扉を開く。
すると何故か美桜がすごい勢いで扉から雪華に向かって突進してきた。慌てて受け止める雪華。
何事かと思って雪華が彼女の顔みると、美桜の目には大粒の涙が溜まっていた。
年が明けた一月五日、この日は「雪華の誕生日」である。年末年始は母親の田舎に帰っていた雪華だが、昨日自宅に帰ってきていた。玄関のチャイムが鳴る。
おそらく、自分が本当の妹のように可愛がっている(そして、将来的には本当の妹になる)美桜が来たのだと思い迎えに向かう。