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「リードの長さが無限だとしたらさ、繋がれてるワンちゃんは自由だと言えるのかな」

カダは思いつきで喋ってるとしか思えない。が、律儀にマードは試験管を揺らす手を止めて問に答えた。

「首輪がくすぐったいから自由じゃないと思います」… https://t.co/FTARd68CPx

0 9

 

「モモくん?どしたの?なんか元気無いね」

モモは全身で”落ち込んでること”をアピールしていた

「・・・ちょっとね」

伏し目がちだが、モモの視線はずっと客の心に合わせてある

今、彼女の目線は俺のまつげが落とす影に夢中だろうとモモは算段する… https://t.co/4aBZmRHmRn

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サミダレの後悔は止まらなかった

深夜の斥候を許可したこと
その地域が戦瓢箪のナワバリだと知っていたこと

亡くなった赤頭巾が功を焦っていたこと
自分が守れなかったこと

サミダレが言葉に詰まるたびに
ノヴァは優しく頷いた… https://t.co/iyu2w6nKAE

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グレー・ブリッジになんとか落ち延びたトウキチロウたち

「出過ぎた真似をしたのは承知してます。煮るなり焼くなり好きにしてください」

ジブは頭を地面に何度も叩きつけながら叫んだ

「ジブ、メガネ変えた?」

ジブは顔を上げてトウキチロウを見た… https://t.co/qs32uZzqJ7

1 11

 

「俺の知ってるトウキチロウどものヤサはこんなもんだな」

人狼はスーツに落ちた灰を乱暴に払った

「ありがと」

少年の黒い瞳はなんの光も吸い込まないかのように曇ったままだ

背中を向けた少年を人狼は乱暴に呼び止めると懐から財布を出した… https://t.co/ter8Idmb4T

0 15

 

どちらが先だろうかとジブは考えていた
自分が赤頭巾に見つかるか、それとも死ぬかで

ジブが戦瓢箪に入ったのはつい最近だった
彼が努めていた商社がエスエックス支店の廃止を決め”連合市民”の資格を持たない彼は解雇リストに名を連ねた… https://t.co/7Mdq3izEDG

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エスエックスに急遽、設置された赤頭巾たちの指揮所は昏い怒りに満ちていた

「順序ってのがあんだよ」

ヴィジンはサミダレの眼を見ながら諭した

「お前が一番わかってると思ったよ」

煙草を噛みちぎらんばかりにヴィジンは歯ぎしりをしていた… https://t.co/3VXOIpXxn4

1 5

 

赤頭巾側の報復は素早かった

夜が明ける前に戦瓢箪への【追討令】が聖式に下り
エスエックス地域において構成員たちの一斉拘束が行われた

独断で人狼への【成敗】が複数行われたという情報も飛び交っていた・・・

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23時ごろ住民からの通報により、エスエックス郊外で赤頭巾の焼死体が発見される

残り 44日

0 9

 

「そろそろ出るな」

ギンイチロウが準備を始める

「いてらー。つか最近いそがしいね」

それを横目に見ながら少佐は煙を吐いていた

「怖いくらい儲かってるよ」

その割には声に熱は無かった

「・・・たのしい?」… https://t.co/2h7moCC0ej

1 16

 

「”野菜”はグレー・ブリッジで入荷しているようです。戦瓢箪はトトヤたちとガチガチに握ってますね」

今夜もサミダレ隊は地道に情報収集に努めていた
エスエックスは歴史的にもオオカミ贔屓の国家だったため赤頭巾たちは口を割らせるのに苦労していた… https://t.co/q8KMueEEim

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―グレー・ブリッジ第6分署にて

『トウキチロウにしねえか』

狼男の刑事がそう呟いてからしばらく経つ
提案された”人間”の刑事は考えてるような、あるいはただ眠そうな顔をして黙っている

「なあ、トウキチロウはどうだ?」

狼男は再度、提案する… https://t.co/2AYpktfJ21

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「グルナさん・・ですよね」

サクラデンブの声は震えていた
聞こえてないのかと思うぐらい長い沈黙の後
男は低い声で答えた

「・・辞めたからもう」

「ミツギミツガセのグルナさんですよね」

サクラデンブは既に泣いていた

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「おねーさん!もー帰るのー!」

「だる」

モモの眼下では無数の酔客が行き交っている
いつもと同じような夜だった

淀んだ目でモモは今日の獲物を見定めていた
食欲以外で”ヒト”に興味を持てなくなっていた

「おねーさん!!あそんでこー」… https://t.co/Tv6QsC0SML

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「ノヴァちゃんはなんで赤頭巾になりたいのー?」

「守りたいものがあるから」

「えーすごーいかっこいい!!」

スタアは目を輝かせて驚いた… https://t.co/OG0CDO4hQb

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喉笛を噛みちぎろうとすると彼女たちは決まって

「なぜこんなことをするの!?」

と叫んだ

これから死ぬのになぜそんなことを聞くのか
サクラデンブはわからなかった

残り 52日

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「あ、貴方は!?赤頭巾???はっ!?オオカミは!?早く逃げないと!!!」

「だいじょうぶ。落ち着いて」

サミダレは女性の背中を優しく撫でた

「ひょっとして貴方が私を助けてくださったのですか??」

女性の目は早くもハートマークになりそうだった… https://t.co/bZc7WEJhwj

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ハッピーハロウィンです!
赤頭巾コスのリリエルちゃん&ムウマです!

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