あの人が来ないって、知ってるはずなのに、私はまだ、あの時のくだらない約束なんかに縋り付いていた。

でも、心のどこかで、きっとあの人は来てくれる。なんて信じてる自分がいて──

『梨子ちゃんっ!!』

光の海に声が響いた──


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