「…もう私の中には…」
姫は仮面を外した。
「…居ないんです」

クラバラスは静かに聞く。

「前に進めてるはずなのに…」
姫はナイフを持ち直す。
「貴方を…“忘れ”られて無いんです」

右手は震えていた。

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