黒軍の棟梁にしてムーニャの主、唯一高貴なるマフムード・ギライ。
ガルダの力、ソルハト宮の主人、最も高貴な血筋である"黄金統"の当代こそ、黒軍の精鋭”一万騎"の頂点に立つ武人であると同時に、カラコルム最強の剣士でもある。

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その名は、ある事柄に対して何ら知識が無い状態、一切の先入観を排した状態こそが人間の究極であるとする哲学に基づく。
――その理想に限りなく近い状態こそ、死である。死と同化した彼女は、今や命を奪う現象となった。

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