永遠たれ 永遠たれ そは時じくも げに忌まわしき。
結ぶ果て無き うつほ うつろう。
かくや よをこえ 恐み恐みも白す。

(きつねの国災厄史 第九夜 序説)

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エルデル・カテグラの狐比べ
行き戻しの森周辺地域の祭り。手塩にかけて育てた狐を思い思いに着飾らせ、その美しさを競い合う。エルデル・カテグラのこの祭りは随一の華やかさを誇り、この祭りで優勝した狐はカテグラ帝より栄えある称号と爵位を賜る。

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ジャガナートは老いた戴銀の王のもとを訪れ星を授けた。
「善き王よ、この星は一力。何を願う」
「なれば死生の智を」
「なにゆえに」
「死の彼方の生を、生の先の死を、そして廻り行く先を知り、衆生済度の尖兵となるためでございます」

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