憂いを帯びるその姿の傍らで君の淡い夢を見る。刹那に輝く艶やかな髪は君の心そのものだった。長い睫毛から語られる静寂と哀しみは僕に理解出来ぬまま流れる時に掠め取られていくだろう。ただ、君だけ。君だけを見てきた、はずなのに #kg文付け
その欲を帯びた目が、こちらを見つめてくるのをただ可笑しく思いながら知らないふりをする。君は不服そうにこちらを見ながら何かを言いたげに口を噤んだ。眺めるだけでこんなにも幸福をもらえるのは、この先もきっと君だけだろう。#kg文付け
裂け欠けて割れた未来が降り注ぐ美しい心の中で君は何を想うだろう。この世に美しさなど存在しないと泣くだろうか。世界は優しいのだと僕を慰め笑うだろうか。君が好きだった世界はまだ輝いていますか。君はただ目を伏せ言葉を噤むだけ #kg文付け
化けてもいいよ。と主人は私に笑った。そして月日の流れたこの日に化けて出たなら主人はどんな顔をするだろう。優しい目で私の目を見つめ、頭を撫でてくれるだろうか。そう期待しながら覗いたその部屋に、もう私の最愛は、居亡かった。 #kg文付け
鏡の様に反射するその光沢を帯びた目が見据える未来に私が居るかと尋ねると、優しい貴方はただ静かに言の葉を告げる。貴方が生きたいと願うなら。肯定も否定もしないその言葉は私の不安の糸を断ち、未来を照らし笑顔を贈ってくれました #kg文付け
※版権 君の笑顔が花開く。それはまるで春の訪れの様に優しく。希望などなくても未来がもし穢れてしまっても僕は何度だってその笑顔のために立ち上がるだろう。また一緒に、と繋いだ手が小さな愛を噛み締めて僕らの寂しさを融かすまで #kg文付け
※版権/流血 呪いの様な言葉で構わない。どうか僕を愛して。心臓が潰れそうな愚弄の言葉で構わない。どうか僕を叱って欲しい。言葉を通さないその煌めく目に数多の闇が巣食い出す。貴方という光を失った今もう恐れるものなど何もない #kg文付け
溢れる涙の意味など忘れてしまったと。彼の心は嗄れた声で当たり障りのない理由を述べた。悲しみと切なさの融けた宝石がその目から溢れる様を僕はただ見つめるだけ。拭う術を知らない僕に君の宝石はただ輝く。絶望をその目で灯すように #kg文付け
