雲厚く風時化めきて
軒下の
風鈴少しけたたましかり

12 49

かき氷急いで食べては
天仰ぐ
進歩皆無の人生を生く

8 38

わけありの娘の帰郷
降りるバス
出迎えたのは蜩の声

12 48

岬来て却下遙かに
波音を
聞きつ眺める星月夜かな

10 48

長くても夏はやっぱり
終わるのだ
カジカの声を聞きつ荷物す

9 45

セプテンバー九月の雨の
窓に来て
思い出してる夏のことごと

12 55

付き合いもこれで結構
楽じゃない
猫もあんたもご苦労さんだ

10 57

ざるばかり食いていたりが
 時移り
  かけが恋しくなる九月かな

7 41

背戸流る谷の瀬音を
 聞きながら
  新平家読む秋の夜長に

6 43

灯籠が並ぶを渡る
 秋の風
  そのありがた味一入の年

11 42

手を出せば届くばかりの
 星空が
  天に広がる里の秋かな

10 62

秋うららゆっくり回る
 発電の
  風車の如き生き方もあり

(画像はクリックで拡大します)

12 59

来客か砂利踏む音に
 猫急に
  立ち上がりたる秋の宵かな

(画像はクリックで拡大します)

10 51

静まりて色なき風が
 吹く窓辺
  季節は日毎下る坂道

(画像はクリックで拡大します)

9 56

幸せを遠く祈ると
 告げられて
  辿る家路は秋風の中

8 60

柚の香やもう今頃は
 冬支度
  始める頃よ熊野の里は

15 59

新調の竹箒持ち
 庭に出て
  落葉集める十月尽日

なったばかりと思った十月も今日で終わり・・
この分だと今年の終わりももうすぐですね

10 55

三毛みー子
視線の先で
手を振って
  秋がさよなら
  しているのです

(画像はクリックで拡大します)

17 65

注連縄が店に並んだ
 気の早さ
  師走の風も吹かぬ先から

イオンへ行くともう売っていました!
(画像はクリックで拡大します)

12 56

荒れ庭に転がっている
 灯籠を
  濡らして時雨れ過ぎゆきにけり

(画像はクリックで拡大します)

8 64