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「片方の…『りゅうかすいそ』の方、ですか?」
幸がよく分かっていないというような顔でアミリアを見つめた。
アミリアが得意げな顔で説明を続ける。どうやら本人の中でも研究者の気質が盛り上がって来ているようだ。
「エレノア!頼む!!こっちに来てくれ!お願いだから!!!」
「……あの手帳、よかったら後で読んでください。皆さんも……ありがとう。どうか───ご無事で」
「────リゼットさん!!!」
「この本には僕の記憶と合致することしか書いていないようだ。まるで……人生の記憶をそのまま本にしたかのようだな」
「記憶……」
ふと、思い立ったようにリゼットが本を確認し始める様子を見て、「どうした?」とアミリアが声をかける。
「…………」
一人の少女が、真紅の川にそっと手を沈める。その背後でトランクケースを抱えた少女が不思議そうに小首を傾げながら、彼女の手元を覗き込んだ。
「……クラリス、何をしているの。その川で」