ようやっと年賀イラストが出来た。改めて、新年明けましておめでとうございます。本年もバリバリ絵を描いていくので、宜しくお願い申し上げます。
最後にカウンターとしての緑の流れ。ここまでの流れはほぼ画面下に向かうUの字ばかりで一本調子なので、逆張りをする。コートが風に吹かれて作るシルエットに沿って緑を配置し、それをそのまま右下のドラゴンのアウトラインに繋げていく。これで右斜め上への流れをちょっぴり入れてアクセントにする
ここでようやく色の話。アクセントとしての黄色を線でなぞると、これまた左斜め下向きの小さなUの流れが浮き上がる。黄色が殆ど三角形内に収まっている様に、先ずはキャラへの視線誘導の補強が目的。更にUの字の向きは、キャラを頭からコートの裾までは、大まかに左斜め下の流れで見てもらう為の誘導
ここから先は、構図を安定させた上で、どうやって動きを付加していくかの話。先ずは紙吹雪。これらを線でなぞると、傾いた大きなUの字になる。これで前述の大きな流れを更に補強しつつ、視線を三角形の外に向かわせる効果を狙う。但し目立ち過ぎると構図の安定感が無くなるので、色薄めにさり気なく。
ここまでの流れを一まとめにするとこんな感じ。顔を基点に末広がりでモチーフが配置され、そのレイアウトを補強する為に大きなUの字の流れがある。非常に安定した構図がこれで出来上がる。
一度顔に視線を向かわせる事に成功すれば、後は自然に身体を上から下へ見ていく。それを補強する為の前述のUの流れであり、更にダメ押しでモチーフを下に向かうほど末広がり的に配置し、三角形の流れを作る。三角形構図は安定構図の基本でもあり、積極的に取り入れていきたい。
次にパースによる集中線的な流れ。建物の主たるパースラインを延長して引いていくと、その多くが中央のキャラクター、特に顔近辺に向かうようにレイアウトする。これによってこの絵で真っ先に目を向けるべきモチーフとして、中央の女の子、特に顔であるという視線誘導を狙う。
それを踏まえてこの絵の様々な流れを紐解いていくと、先ず絵の全体像を決める為の、大きなUの流れ。発煙筒の煙から、ライフルの先端、ビルに射す光のラインを点で繋ぎ、大きなUを作る。これにより、この絵が上から下へ見ていくものという視線誘導の効果を狙う。
